「建設業なんだけどファクタリングで断られた」
「建設業に特化したファクタリング会社ってあるの？」

建設業界はほかの業種とは違い、契約がやや特殊になる業界です。そのため、建設業界の法人が、一般的なファクタリング会社を利用しようとしても、利用できないケースがあります。

そんな建設業法人におすすめしたいのが、建設業に特化したファクタリング会社の活用です。なぜ建設業特化のファクタリング会社があるのかという点や、利用するメリットに関してまとめていきましょう。

建設業にはファクタリングがおすすめな理由

建設業界はほかの業種とはやや事情が異なり、経営に関する運転資金の確保がより重要な業界となります。建設業界の法人経営者としては、より多くの資金調達手段を持っている必要があり、そのひとつとしてファクタリングが考えられます。

建設業界はこのファクタリングと非常に相性がいい業界と言われており、実際に建設業界に特化したファクタリング会社も存在するほどです。

建設業界とファクタリングの相性がいい理由について説明していきましょう。

建設業は請負契約が基本

建設業界の方が仕事を受注する場合、請負契約となるのが一般的です。請負契約とは、特定の業務を請け負い、その業務が完了してから報酬が支払われるという契約方法です。居住用の住居を建てるのも、大きなビルを建てるのも、簡単な話ではありません。工事を受注してから建造物が完成するまでには長い期間がかかります。

請負契約ということは、業務を請け負ってから、建造物が完成するまで報酬が支払われないということになります。つまり、契約してから報酬支払いまで数ヶ月以上、長い場合は半年以上報酬が支払われないという事も珍しくないということになります。

もちろんこの報酬が支払われない期間も運転資金は必要です。光熱費や人件費はもちろん、工事に必要な資材を集めるための資金も必要です。こうした資金は一時的に立て替える必要があります。当然立て替えるだけの資金力が必要ですが、資金力に不安がある法人経営者の方は、何らかの方法で資金調達が必要となります。その方法としてファクタリングがおすすめとなるわけです。

建設業界では請負契約が基本ですが、契約から報酬支払いまでの期間である支払いサイトが長いケースでは、資材を調達する資金に関しては前払いとする契約などがあります。しかし、それでも運転資金は必要です。こうした資金確保と、ファクタリングの相性がいいということになります。

建設業者はファクタリング審査に通過しやすい

もうひとつ、建設業界とファクタリングの相性がいい理由としては、審査に通りやすいという点が挙げられます。建設業界、特に下請けや孫請けの場合、取引先は自社よりも大きな法人であるケースがほとんどです。こうした建設業界の大手法人は、ファクタリングの審査に通過しやすい優良法人が多く、必然的に建設業は審査に通りやすいということになります。

審査に通りやすい業界だからこそ、建設業特化のファクタリング会社というものが存在するとも考えられるでしょう。

建設業に特化したファクタリング会社とは？

ファクタリング会社の中には、建設業界に特化したファクタリング会社があります。建設業界特化のファクタリング会社の特徴を解説していきましょう。

支払いサイトが長い債権にも対応

建設業界特化のファクタリング会社は、何より支払いサイトの長い売掛債権にも対応しているという特徴があります。一般的な商取引における支払いサイトは、30～60日程度です。こうした一般的な商取引を行う法人を対象としたファクタリング会社の場合、支払いサイトが60日を超える売掛債権は取引対象外となっているケースも少なくありません。

上記の通り建設業界は請負契約が中心であり、支払いサイトが60日を超えることは珍しくありません。建設業界特化のファクタリングは、支払いサイトが60日を超える債権でも申し込み可能としているケースがほとんどです。

債権金額が高額でも対応可能

建設業界の場合、業種や請け負う業務によって、高額の契約を結ぶケースも珍しくありません。また、高額な契約ほど、完成までの期間が長く、当然支払いサイトも長くなる傾向にあります。

ファクタリング会社は、会社によって取り扱う売掛債権に上限金額と下限金額を設定しています。個人事業主などに特化したファクタリング会社は、上限金額も下限金額も低く設定されている傾向にあります。

建設業界特化のファクタリング会社は、基本的に高額の債権にも対応している場合がほとんどです。建設業界の法人がより利用しやすくなっているのが特徴です。

建設業界の事情に精通している

建設業界の場合、売掛債権の売掛先も建設業者であることが多くなります。そのため、建設業界特化のファクタリング会社は、建設業界の事情に精通しています。ファクタリングでは契約前に必ず審査が行われ、特に売掛先法人に関する審査が行われます。建設業界の事情に精通していないと、売掛先法人である建設業者の審査が正確にできないため、必然的に建設業界の事情に詳しくなるわけです。

事情に精通しているだけに、正当な審査が行われますので、ファクタリングを申し込む法人も安心して利用できます。

建設業者がファクタリングを利用するメリット

建設業者がファクタリングを利用するメリットは少なくありません。そんなメリットに関して解説していきましょう。

立て替え資金を確保できる

業務を受注し、その業務に必要な資材を購入する必要がある場合、購入費用に関しては受注業者が立て替える必要があります。契約によっては、前金として資材購入代金が支払われる契約もありますが、すべての契約がそうだというわけではありません。

ただでさえ報酬が支払われるまでの支払いサイトが長いうえに、資金の立て替えも発生するとなると、業務を行うために多くの資金をプールしなければいけませんが、それも簡単ではありません。

ファクタリングを利用して、売掛金を早期現金化すれば、立て替え費用の捻出も難しくなくなりますので、メリットは大きいといえるでしょう。

自社の信用情報に傷がつかない

ファクタリングは売掛債権を譲渡する取引ですので、貸金契約ではなく債権譲渡契約です。そのためファクタリングを利用した法人は、債務を増やすことなく資金を確保することができます。

法人を経営する以上、その法人の信用情報を高く保つことが重要です。信用が高い法人は、他社からの信頼を得やすく、また金融機関からの資金融資も受けやすくなります。この点も大きなメリットといえるでしょう。

新たな案件を受注しやすくなる

ファクタリングを利用して、売掛金入金までの資金繰りを改善すれば、工事期間中も余裕を持った経営が可能となります。経営に余裕があるということは、新たな案件も受注しやすくなり、結果自社の売上もアップできるということにつながります。

建設業界では、より多くの資金を確保することが、企業法人としての売上アップに直結しますので、この点も大きなメリットといえるでしょう。

ファクタリング・法人・建設業・特化のまとめ

建設業界では請負契約が中心であり、支払いサイトの長い売掛債権が多くなりくなります。そのため、一般的なファクタリング会社では、取り扱ってもらえないケースもあり、ファクタリングの利用は十分相手を見極めて行う必要があります。

そもそも建設業界とファクタリングの相性は良く、建設業界の法人経営者の方は、ファクタリングを上手に活用して自社を大きくしていくのが推奨されます。そのためには、建設業界に特化したファクタリング会社の利用がおすすめです。

支払いサイトが長い債権や、高額債権にも対応している、建設業界特化のファクタリング会社を見つけましょう。