銀行などの金融機関での融資では、運転資金に関しては月商の3か月分、設備資金では簡易キャッシュフローの10倍以内が借入限度額の目安とされています。
対するファクタリングには銀行などの融資と異なり、限度額も使用目的の制限もありません。
そんな便利なファクタリングですが、やはり100万円以上の高額取引となると、色々な不安が浮かんでしまいますよね。
本記事では、100万円以上のファクタリング成功させるための重要なポイントや注意点などを紹介します。
ぜひ、最後までご覧になり、不安を解消してください。
100万円以上のファクタリングを成功させるために重要な4つのポイント
100万円以上のファクタリングを成功させるために重要なポイントは主に以下の4つの点となります。
100万円以上の売掛債権が必須
信用度の高い売掛債権を選ぶ
支払い期日が近い債権を選ぶ
取引実績のあるファクタリング業者を選ぶ
順番に解説していきます。
100万円以上の売掛債権が必須
ファクタリングは融資と異なり、利用者とファクタリング業者との売掛債権の売買となります。
そのため、まず前提として100万円以上のファクタリングをする際は、100万円以上の売掛債権が必要になります。
ここで覚えておきたいのが、手数料の存在です。
ファクタリング業者は売掛金の額面に2~20%程度の手数料を設け、その金額を利益としています。ですので、利用者の手元に渡るお金は売掛金の額面から手数料を差し引いた額となります。
100万円以上の資金を必要としている場合、手数料が引かれて実際に入手可能な金額はどのくらいになるのか、事前に確認する必要があります。
信用度の高い売掛債権を選ぶ
100万円以上のファクタリングとなると、ファクタリング業者にとって大きな利益を見込めるため、少額のものより歓迎される傾向があります。
しかし、債権回収前に売掛先が倒産してしまうなどの事態に直面した際、そのリスクを負うのはファクタリング業者となるので、ファクタリング業者にとってはハイリスク・ハイリターンの取引といってもよいでしょう。
自然とファクタリング業者の審査も慎重になります。
ファクタリングの審査では主にその売掛金がどのくらい確実に回収できるかを審査します。
そのため、100万円以上の高額なファクタリングをする際は、公的機関や上場会社への売掛債権であると信用力が高いとみなされるので、そのような信用度の高い債権を選ぶと良いでしょう。
支払い期日が近い債権を選ぶ
ファクタリング会社にとって最も関心のあることは、利用者から入手した売掛債権が確実に回収できるか否かです。
それによって、利益が出るか負債となるかが決まってしまうので、当然といえるでしょう。
100万円以上の高額の売掛債権を使った取引では、それだけ利益が見込めますが、リスクも存在します。
そのリスクの一つが支払い期日です。
支払い期日が遠い債権であればあるほど、支払日までの間に売掛先の倒産などといったリスク要因が増えてしまいます。
ファクタリング業者は少しでもこのようなリスクを減らしたいと考えているため、高額取引の際は、支払い期日の近い債権を優先的に選びましょう。
取引実績のあるファクタリング業者を選ぶ
ファクタリングは融資とは異なるため、主に売掛先の信用情報が重点的に審査されますよって、高額であればあるほど取引先の信用情報が重要となります。
しかし、ファクタリング業者は申込者が正しくファクタリング契約を遂行できるか、という点も審査しています。申込者が売掛金の使い込みや二重譲渡をしては困るからです。
高額取引である場合は、取引実績があるファクタリング業者である方が有利になります。
それは、申込者の人となりを把握しており、これまでの取引よる信頼度が既にあるからです。
高額のファクタリングをする際は、新規のファクタリング業者でなく、これまで取引のある業者を選ぶと成功しやすいといえるでしょう。
100万円以上のファクタリングを成功させるために注意するべき点
100万円以上のファクタリングを成功させるうえで重要なポイントを紹介してきました。
次に、注意すべき点を解説します。
この点をきちんと網羅できていれば、100万円以上のファクタリングの成功へより近づくことができるでしょう。
ファクタリング業者の取り扱い限度額を確認
ファクタリングは融資と違い、限度額はありません。
しかし、業者によって取り扱いの金額に制限がある場合があります。
既に取引のあるファクタリング業者を使用する場合は、その業者がいくらの債権まで取り扱い可能か確認が必要です。
新たにファクタリング業者を探す場合も同様に取り扱いの金額については、事前に確認する必要があります。
希望のファクタリングが可能かどうか|2社間・3社間
ファクタリングには、2社間ファクタリングと3社間ファクタリングがあります。
2社間ファクタリングでは、取引先、つまり売掛先にファクタリングをしたという事実を知られることがありません。
一方、3社間ファクタリングでは、取引先にファクタリングについて了承を得る必要があります。
利用者にとっては2社間ファクタリングの方が有利に思えますよね。
しかし、ファクタリング業者にとっては2社間ファクタリングの場合、申込者が取引先から回収した売掛金を使い込んでしまうというリスクがあるため、高額なファクタリングの場合に嫌厭されるパターンが想定されます。
100万円以上のファクタリングを検討しているときは、その債権額で希望するファクタリングが可能かどうかをよく確認する必要があります。
手数料について
100万円以上のファクタリングをする際も手数料は注意すべき点となります。
ファクタリングでは取り扱う売掛金に2~20%ほどの割合で手数料を徴収され、売掛金から手数料を引いた金額がファクタリング業者から支払われることになります。
当然、売掛金の金額が多くなるほど、差し引かれる金額は多くなります。
一方で、少ない手数料の率でも売掛金の金額が大きくなれば、それだけ大きい金額が望めるため、一般的には取引金額が大きくなるほど手数料のパーセンテージが低くなる傾向があります。
それでもそれなりの金額が差し引かれてしまっては、せっかくの資金調達が意味を成さないものとなってしまいます。
少しでも手数料を抑えたい場合は、先述した3社間ファクタリングがおすすめです。
業者にとっても2社間ファクタリングよりリスクが少ないので、その分だけ手数料が少なくなります。
2社間と3社間の手数料の相場は下記の通りとなっています。
2社間:10~20%
3社間:2~10%
比べてみるとかなり差がありますよね。
100万円以上の高額のファクタリングをする場合は、この手数料を複数社で比べて実際に入手金額がどれくらいになるのか見積もることが大切です。
見積もりから入金までの日にちに余裕を持つ
繰り返しとなりますが、ファクタリング業者にとって、100万円以上の高額な取引は、ハイリスク・ハイリターンとなります。
そのため見積もりから審査、契約、入金までの時間が、少額の取引と比べると時間がかかる可能性があります。
取引実績のあるファクタリング業者を選ぶ、信用度の高い売掛金を用意するなど有利になる条件を整えつつ、多少時間がかかるものだと予め想定しておきましょう。
100万円以上の高額なファクタリングを成功させるために重要なポイントとは?のまとめ
いかがでしたでしょうか。
100万円以上の高額なファクタリングをする際の重要なポイントと注意すべき点を解説しました。
ファクタリングは資金調達の手段ではありますが、取引であることに変わりはありません。
100万円以上の高額なファクタリングをおこなう際は、紹介したポイントを意識して、少しでも自社に有利になる条件を整えて臨むことが重要です。