ファクタリングFactoring

2023.11.29

ファクタリングは電話連絡なしでも申し込み可能か?

売掛債権をファクタリング会社に譲渡することで、売掛金の入金期日前に現金を手にすることができるファクタリング。資金繰りに困っている企業にとっては非常に利用しやすい資金調達法であり、近年利用する企業も増えています。

そんなファクタリング契約において、電話連絡なしでの契約は可能なのか?

会社によっては、電話連絡されるのは困るというケースも考えられます。電話連絡なしを条件にファクタリングの利用を考えている方もいらっしゃるでしょう。

そこでこの記事ではファクタリング契約における電話連絡の意味や、電話連絡なしでの利用が可能かどうかという点に関して解説していきたいと思います。

電話連絡なしでファクタリングは利用できる?

ファクタリング契約がどのように進むかは、利用するファクタリング会社ごとに差があります。用意すべき必要書類が違ったり、その必要書類の提出タイミングが違ったりなど、いろいろな契約の進め方があります。

しかし、ほとんどのファクタリング会社において、電話連絡は必須であり、電話連絡なしで契約ができるファクタリング会社はほとんどありません。

ファクタリング契約は原則電話連絡なしでは難しいという点は覚えておきましょう。

ファクタリングで電話連絡が必要な理由

ではファクタリングの契約が電話連絡なしでは難しいのはなぜなのか。この点に関して解説していきましょう。

まず、ファクタリング契約において、電話連絡があるタイミングを紹介しておきます。多くのファクタリング契約の場合、売掛債権を持ち込み、審査を受ける前にファクタリング会社から電話連絡があります。

このタイミングでの電話連絡の理由に関して紹介していきます。

会社の所在確認

電話連絡がある最大の理由は、会社の所在確認です。ファクタリングを申し込むこと自体は誰でもできます。そのためファクタリング会社は、申し込みの際に聞いた電話番号に電話連絡し、その会社が確実に実在しているかを確認するわけです。

また、ファクタリングの申し込みは原則その会社の代表者、もしくは代表者に任命された代行者が行います。会社の従業員が勝手に会社の売掛債権をファクタリング会社に持ち込み、横領などの犯罪が起こらないようにするためです。

こういった事情からファクタリング会社が申し込んだ会社の電話番号に連絡し、会社が実在するのか、代表者がファクタリングの利用を認めているのかなどを確認するわけです。

近年では電話連絡なしのファクタリングも増加傾向

電話連絡なしでのファクタリング契約は難しいというのが、これまでのファクタリングの概念でしたが、近年電話連絡なしでも利用できるファクタリング会社は増加傾向にあります。

電話連絡なしのファクタリングとはどのような方法なのか。このあたりを紹介していきましょう。

電話連絡なしのオンラインファクタリング

電話連絡なしで利用できるファクタリングの多くは、オンライン完結のファクタリングとなります。

オンライン完結のファクタリングとは、申し込みから審査、契約まですべてオンラインで行うタイプのファクタリング契約であり、近年増加傾向のファクタリングです。

ファクタリング契約のすべてをオンライン上で行いますので、電話連絡も原則なしということになります。

オンラインファクタリングの特徴

では、電話連絡なしで利用できるオンラインファクタリングの特徴に関していくつか紹介していきます。

基本的には利用しやすいファクタリング契約であり、今後は増えていくことが予想されますので、その特徴はしっかり把握しておきましょう。

自社・自宅から申し込み可能

まずは何より快適なのが、自社や自宅からでも申し込みが可能であるという点です。

これまでのファクタリングは、ファクタリング会社の窓口に出向く、もしくはファクタリング会社の担当者を自社に招くという形で申し込みを行っていました。そのため会社の近隣にファクタリング会社がないという地方部の企業にとって、ファクタリングは利用しにくい資金調達法でした。

しかしオンライン完結のファクタリングの場合、日本全国どこからでも申し込みが可能というファクタリング会社も多く、非常に利用しやすくなったといえるでしょう。

24時間365日対応のファクタリング会社も

オンライン完結のファクタリング契約を行っているファクタリング会社の中には、24時間365日受付対応の会社もあります。

こうしたファクタリング会社の場合、土日祝日はもちろん、営業時間外でも申し込みができるため、より利用しやすいといえます。

ただし、契約までは進んでも、実際に現金が入金されるところまでは進まないのが一般的です。これはファクタリング会社の都合というより、利用している銀行の事情。24時間振り込みに対応している銀行は少ないため、実際に現金を入手できるのは、銀行の翌営業日の営業時間開始後となりますのでこの点は覚えておきましょう。

電話連絡なしのファクタリングを利用する際の注意点

電話連絡なしで利用できるファクタリング会社は存在します。そんな電話連絡なしのファクタリングを利用する場合、注意すべき点を紹介しておきましょう。

まずはなんといっても電話連絡なしで利用できるファクタリング会社は限られているという点は覚えておかなければいけません。

利用できるファクタリング会社が限られるということは、それだけ選択肢が少なく、契約条件によってファクタリング会社を選ぶというのが難しくなるということになります。

利用できるファクタリング会社がまだ少ないという点以外に注意すべき点を紹介していきます。

審査が厳しくなる可能性がある

電話連絡なしのファクタリングでは、審査が厳しくなる可能性が高くなります。

まず、オンラインではなく対面ではあるものの電話連絡はなしというファクタリング契約の場合を考えてみます。

ファクタリング契約の手数料など契約条件は、審査の結果決定します。その審査に必要な材料の一つとして、電話連絡が挙げられます。つまり電話連絡なしということは、審査に必要な材料の一部がないということになり、どうしても審査は厳しくなってしまいます。

もうひとつ、オンライン完結のファクタリングのケースです。オンライン完結のファクタリングでは、電話連絡なしというケースも多くなります。電話や対面なしで審査を受ける形になりますが、この審査をAIが判定するというケースも少なくありません。

AIによる審査は確実性の高い審査方法ではありますが、反面画一的な審査になるというデメリットがあります。AIは非常にデジタル的な考え方で審査を行いますので、申し込んだ企業の事情や状況などを加味するという柔軟性がありません。

電話連絡なしでのファクタリングでは、審査が厳しくなる、または契約条件が厳しくなる可能性は否定できないということになります。

悪徳業者に引っかかる可能性がある

電話連絡なしのファクタリングにおける最大の懸念は悪徳業者の存在です。

ファクタリング業者を騙る悪徳業者は、残念ながら存在します。こうした悪徳業者は、資金繰りに困っている企業に対し、非常に魅力的な条件を突きつけて顧客を集めるのが一般的です。

「審査なし」、「審査通過率100%」、「手数料最大2%」、「電話連絡なし」、「通帳提示なし」など、ほかのファクタリング会社では考えられないような条件を提示し顧客を集めようとします。

もちろん、上記のような条件を提示しているファクタリング会社のすべてが悪徳業者というわけではありませんが、その可能性が高くなるのは間違いありません。

ファクタリング会社を選ぶ際は、とにかく慎重に。確実に悪徳業者ではないことを確認した上で申し込むようにしましょう。

ファクタリングと電話なしのまとめ

一般的なファクタリング契約において、電話連絡なしというのはあまり考えられません。会社の所在の確認など、ファクタリング契約に電話連絡はほぼ必須といえます。

しかし近年では申し込みから契約までオンライン上で完結するオンラインファクタリングに対応する業者も増加傾向にあります。こうしたオンラインファクタリングであれば、電話連絡なしでの契約も可能でしょう。

ただし、売掛金をファクタリング会社に送金しないなど、契約上問題がある場合は当然ですが電話連絡があるケースも考えられます。

電話連絡なしで契約できた以上、しっかりと契約を履行し、電話連絡なしで契約完了できるように心がけましょう。

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