ファクタリングは非常に便利な資金調達方法。しかし、そのファクタリングにはいろいろな契約方法があり、しかもファクタリング会社も多数存在しています。
問題はどのファクタリング会社で、どんな契約を結ぶのか、その選び方となります。
この記事ではファクタリング会社の選び方や、選ぶ際に注意したいポイントなどを徹底解説。また、ファクタリング契約の方法に関しても最適な選び方などをまとめていきたいと思います。
ファクタリング会社の選び方
近年利用企業が増加傾向にあるファクタリング。この傾向に合わせて日本各地にファクタリング会社が増加の傾向にあります。
では、そんなファクタリング会社の中から、自社が契約する1社を選ぶ場合、どういった点に注目して選ぶべきかを紹介していきましょう。
現金化スピードに注目した選び方
ファクタリングという資金調達法の大きなメリットは、売掛金を現金化するスピードが早いという点です。このメリットに注目し、申し込んでから現金を手にするまでのスピードを最優先した選び方もおすすめとなる選び方と言えます。
ファクタリングを申し込んでから現金を手にするまでの期間は、売掛債権の額面金額などにもよりますが、最速即日対応から数日以内といったところ。ファクタリング会社によってもこの対応速度は変わります。
審査の甘さに注目した選び方
ファクタリングにおいても、審査は確実に行われます。この審査がより甘いファクタリング会社を選ぶというのも選び方の一つでしょう。
ファクタリングの審査は、金融機関から融資を受ける際の審査と比較すればかなり緩くなります。そんな中でも、より審査が緩い会社も存在しますので、こうしたファクタリング会社に注目してみましょう。
オンライン対応に注目した選び方
近年増加傾向にあるのが、オンラインで申し込み・契約が行えるオンラインファクタリングです。
オンラインファクタリングに対応しているファクタリング会社の場合、対面で申し込みや契約をする必要がなくなり、自社のオフィスからでも簡単に申し込みができるようになります。
ファクタリングをこれからも継続して利用していくと考えた場合、オンライン対応かどうかは、選び方の大きなポイントとなるかもしれません。
ファクタリング契約の選び方
ファクタリング、特にもっともポピュラーな形である売掛債権買取型のファクタリングには、2つの契約方法があります。この契約方法の選び方も、ファクタリングを利用する際に重要になるポイントです。
この2つのファクタリング契約におけるメリットとデメリットを紹介していきますので、選び方の参考にしてください。
2社間ファクタリングのメリット・デメリット
2社間ファクタリングのメリットは、まずは現金化のスピードが早いという点。現金が欲しいときに速やかに申し込みができるため、現金化も早くなります。もうひとつのメリットは他社にファクタリングの利用を知られる可能性が低いという点でしょう。
一方デメリットは、3社間ファクタリングと比較して手数料が高くなる傾向があるという点。ファクタリングにおける手数料は、そのまま利用企業にとっては損失となりますので、手数料は安いに越したことはありません。
他社に知られることなく、すぐに現金が手に入るものの、やや手数料が高い。これが2社間ファクタリングの特徴ですので、選び方の参考にしてください。
3社間ファクタリングのメリット・デメリット
3社間ファクタリングのメリットは、まずは手数料が安い傾向にあるという点。場合によっては2社間ファクタリングの半分以下の手数料で契約できるケースもあり、これは大きなメリットと言えるでしょう。
反面デメリットは、当然ですが取引先にファクタリングの利用が知られてしまうこと。場合によってはその先の契約に影響が出るかもしれません。また、取引先も一緒に契約することになりますので、契約までに時間がかかる傾向があるのもデメリットと言えるでしょう。
自社の事情に合った選び方を考えよう
ファクタリング契約における条件や手数料に関しては、すべてファクタリング会社が決められる状況です。契約の内容をファクタリング会社が決められるということは、ファクタリング会社の選び方が重要になるということ。
では、どんなファクタリング会社がいいのか?
これは一概に「ここがベスト」とは言い切れない部分があります。
ファクタリングを利用する企業には、その企業なりの事情がありますので、何よりその事情に合ったファクタリング会社の選び方をする必要があるということになります。
では、どんな事情の場合、どんなファクタリング会社を選べばいいのか。その選び方や、選ぶ際の注意点に関して解説していきましょう。
一日でも早く現金が欲しい場合の選び方
とにかく早く現金が手元に欲しいという場合は、現金化のスピードを重視した選び方がおすすめです。
多くのファクタリング会社が「最短即日対応」と謳っていますが、その内容はそれぞれです。売掛債権の額面金額に制限があったり、申し込む時間に制限があったりと、何かしらの制限がある可能性が高いため、こうした条件もしっかり調べてから申し込むようにしましょう。
選び方の最優先ポイントに現金化のスピードを据えた場合の注意点は、手数料が高くなる傾向にあるという点。
ファクタリング契約を急ぎ処理する必要があれば、それだけ手数料が高くなる可能性がありますので、この点を意識したファクタリング会社の選び方をするのがおすすめです。
また、急ぎ現金が欲しい場合は、2社間ファクタリングの方が処理は早くなりますので、2社間ファクタリングを申し込みましょう。
とにかく安い手数料で契約したい場合の選び方
とにかく損失を抑えるために、安い手数料で契約したいという場合は、手数料に注目した選び方が必要になります。
どのファクタリング会社も、チラシやHPで手数料を公開していますが、多くの場合は一定の範囲での公開となっています。実際に手元にある売掛債権をファクタリングした場合、どのくらいの手数料になるのかは、事前相談をして初めて判明するケースが多いでしょう。
手数料を選び方の中心と考えるのであれば、複数のファクタリング会社に事前相談を持ち込むのがおすすめ。事前相談とは見積もりのようなものですので、相見積もりを取って比較検討しましょう。
手数料を重視した選び方で注意したいのが悪徳業者の存在です。ファクタリング会社の中には、闇金のような悪徳業者が存在します。残念ながらこれは事実。90%以上のファクタリング会社は健全な経営をしていますが、ごく一部にこうした悪徳業者がいるのがファクタリングの大きな注意点となります。
悪徳業者の中には、他社より明らかに安い手数料の見積もりを提示し、実際に契約となるとまったく別の手数料を取ったり、違法な金利の貸金契約を結ぼうとしたりする者もいます。
他社と比較して極端に安いファクタリング会社に関しては、十分に警戒する必要がありますのでご注意ください。
他社に知られずにファクタリングを利用したい場合の選び方
自社がファクタリングを利用していることを他社に知られたくない場合は、まずは2社間ファクタリングを前提とした選び方が必要になります。
2社間ファクタリングで注目したいのが、契約内容にある「債権譲渡登記」の部分。多くの場合、2社間ファクタリングではこの債権譲渡登記を行うことが契約書に盛り込まれています。債権譲渡登記とは、売掛債権の所有権が移動したことを登記所に登記するということ。
債権の二重譲渡などを防ぐための対策です。
債権譲渡登記を行うと、この登記情報は原則誰でも閲覧可能となります。つまり、他社の方が調べれば、この登記情報は知られてしまうということ。
どうしても他社に知られたくないという方は、一部債権譲渡登記ナシでの契約を行っているファクタリング会社がありますので、こうした会社を選ぶようにしましょう。
比較的安い額面金額の売掛債権で利用する場合の選び方
ファクタリングする売掛債権にはいろいろな種類があるかと思います。特に額面金額の安い売掛債権でファクタリングを利用する場合には、ファクタリング会社の選び方にも注意が必要です。
ファクタリング会社は、自社が取り扱う売掛債権の上限金額と下限金額を設定しています。この下限金額に注目した選び方が必要となります。
比較的額面金額の安い売掛債権でファクタリングを利用する場合は、個人事業主やフリーランスにも対応しているファクタリング会社を探すと、下限金額が安めに設定されていることが多いので、選び方のコツとして覚えておきましょう。
ファクタリング会社・選び方のまとめ
一言でファクタリングと言っても、その契約内容や契約する企業の事情など、いろいろな違いが考えられます。
これらすべてのケースにおいて、常にベストの契約内容を提示してくれるファクタリング会社を探すのは難しいもの。ファクタリング会社の選び方のコツとしては、自社がどういう事情でファクタリングを利用するのか、何を最優先に考えるのかをしっかりと決めて、その条件に合ったファクタリング会社、契約内容を選ぶのがおすすめとなります。
自社に合った選び方を自分なりに考え、最善の契約が結べるようにしましょう。