ファクタリングFactoring

2024.11.26

ファクタリングには種類がある?
利用するにあたっての種類や、それぞれの特徴を詳しく解説!

昨今、事業者が利用できる新しい資金調達方法として、ファクタリングが注目を集めています。
ファクタリングとは、事業者が保有している入金前の売掛債権をファクタリング会社が買い取り、手数料を差し引いた金額を事業者に支払う事で、売掛債権の早期現金化を実施する資金調達方法です。
事業者の資金繰りの改善や、一時的なつなぎ資金の確保など、利用方法は事業者の状況によって様々です。

ファクタリングの契約種類

ファクタリングにはサービスの性質別に買取型と保証型の2つの種類があり、契約方法にも2つの種類があります。具体的には、

・利用者とファクタリング会社の2者で契約する「2者間ファクタリング」
・利用者とファクタリング会社、売掛先の3者で契約する「3者間ファクタリング」
です。自由にどちらかを選べる場合もあれば、この後で説明するファクタリングサービスの種類によっては契約方法が限定されている場合もあります。

契約種類①2者間ファクタリング

「2者間ファクタリング」とは、利用者とファクタリング会社の2者で契約する方法のことを言います。
利用者とファクタリング会社の2者のみで行われる契約なので、売掛先にファクタリングの利用が知られることがありませんし、契約自体がスムーズで売掛金を迅速に資金化することができます。
2者間ファクタリングには、メリットとデメリットがあります。
2者間ファクタリングのメリットは2つあります。
それは、
・入金までスピーディー
・ファクタリングの利用を売掛先に知らせる必要がない
という点です。
2者間ファクタリングは、利用者とファクタリング会社での契約なので契約手続きや審査が迅速に進みます。
ファクタリング会社によって異なりますが、最短即日から遅くても1週間程度で資金調達ができるでしょう。
さらに、2者間での契約なので、ファクタリングの利用を売掛先に知らせる必要がありません。
売掛先の中にはファクタリングを使うことに理解がない人もいます。
そのような場合、売掛先との今後のお付き合いに影響が出てしまうことがあるので、売掛先にファクタリングの利用が知られないことは一つのメリットだと言えるのです。
2者間ファクタリングのデメリットは2点あります。
・手数料が高く8%〜18%程度
・入金された売掛金をファクタリング会社へ支払う手間がある

2者間ファクタリングはこれから説明する「3者間ファクタリング」と比べて手数料が高く、相場は8%~18%です。
例えば売掛金が1,000万円だとすると、80万円〜180万円の手数料が発生します。
手数料はファクタリング会社やサービスの種類によって異なるので、利益を圧迫しないよう、事前によく確認することが大切です。
さらに、2者間ファクタリングでは、売掛債権を譲渡した後も売掛金を回収してファクタリング会社に支払う必要があります。
売掛先から売掛金が入金された際は、速やかにファクタリング会社に支払うことが必要ですので、振り込み期日や手数料などを把握しておきましょう。

契約種類②3者間ファクタリング

「2者間ファクタリング」が利用者とファクタリング会社の2者で契約されるのに対し、「3者間ファクタリング」は利用者とファクタリング会社、売掛先の3者で契約が行われます。
売掛先が直接ファクタリング会社に売掛金を支払うため、利用者が売掛先から入金された売掛金をファクタリング会社に振り込む過程を省略することができます。
3者間ファクタリングのメリットは3点あります。
3者間ファクタリングでは契約に売掛先が加わるため、
・審査に通りやすい
・手数料が2%〜9%と安い
・売掛金の回収はファクタリング会社に任せられる

というメリットがあります。
なぜ審査に通りやすいのかというと、売掛金が存在しているのかを直接売掛先に確認することができるため、売掛金の未回収リスクが低くなるためです。
また、売掛金の未回収リスクが低いため、手数料も安くなります。
2者間ファクタリングの手数料の相場が8%〜18%程度であるのに対し、3者間ファクタリングの手数料相場は2%〜9%程度です。
さらに、売掛先からの入金日には売掛先からファクタリング会社に直接入金をしてもらえるため、ファクタリング後の負担も軽減されます。
3者間ファクタリングのデメリットは2点あります。
・資金化までのスピードが遅い
・売掛先の理解が必要
という点です。
先ほどもお話したように、3者間ファクタリングでは利用者とファクタリング会社、売掛先の3者で契約が進められるため、売掛先の承認を得ることが必須です。
売掛先の意思確認や、説得などに時間を要する場合もあるでしょう。
さらに、売掛先への説明や審査などの手続きが増えるため、入金スピードは2者間ファクタリングよりも遅くなります。
2者間ファクタリングが最短即日〜1週間以内で資金調達できるのに対し、3者間ファクタリングは入金されるまで1〜2週間以上かる場合もあります。

ファクタリングの種類

前述の通り、ファクタリングは事業者の資金繰りの改善や、つなぎ資金の確保など、様々なシーンで活用することが出来ます。
やむを得ず急な出費が出てしまった際や、設備投資が必要になった際など事業を展開していく上で、資金繰りの改善が必要なケースは様々考えられます。

ファクタリングには、大きく分けて5種類の資金調達方法があります。
それぞれ必要とされる業種やニーズが大きく分かれるため、本稿ではその5種類のファクタリングを一つずつ解説します。

種類①買取ファクタリング

買取ファクタリングとは、文字通り、利用者の保有する売掛債権をファクタリング会社が買い取り、売掛債権の本来の支払サイクルよりも早く、最短即日で現金化する方法です。
民間のファクタリング会社のほとんどは、この買取ファクタリングを取り扱っており、最もメジャーなファクタリング方法です。

買取ファクタリングの特徴としては、審査が非常に簡易的で、審査に通過しやすい点が挙げられます。
例えば、利用者の経営状況が赤字決算であったり、銀行や金融機関からの借り入れが多額であったり、その支払いに遅延していたり、場合によっては税金の支払いに滞納している状況であったとしても、審査に通過する可能性は十分にあると言えます。

更に、審査通過後の売掛債権の現金化までのスピードも、最短即日での現金化が可能であり、利用者にとって非常にメリットの大きいファクタリングが、買取ファクタリングです。

種類②保証ファクタリング

保証ファクタリングとは、売掛債権の総額の中から、決められたパーセンテージの保証料を支払う事で、万が一売掛債権が支払われなかった際に、現金化できる保証型のファクタリングです。

前述の買取ファクタリングと違い、保証ファクタリングは最短即日での売掛債権の現金化を目的とした仕組みではなく、有事の際に確実に売掛債権を現金化する為の保証として活用されています。

又、保証ファクタリングを取り扱いしているのは主に民間のファクタリング会社ではなく、大手銀行系の企業となっています。
保証ファクタリングを利用する際は、ファクタリング会社側が事前に売掛先の与信管理や詳細な審査を実施しますので、利用者としては、取引先に対しての与信管理を代行してもらう意味合いで、手数料を支払って利用するケースが多いです。

種類③一括ファクタリング

一括ファクタリングとは、ファクタリングを利用する利用者と売掛先企業、ファクタリング会社の3社間で、あらかじめ債権の現金化を実施するケースを含む契約を締結しておいて、各社が契約の内容に則って、各社の必要なタイミングで売掛債権を現金化することが出来る、ファクタリングの事を指します。

一括ファクタリングの特徴としては、手形取引が常態化している建築、建設などの業種の企業に対して、手形の支払ではなく、売掛債権そのものを売買する形で、事業上の決済をより合理化するために活用されている点が挙げられます。

一括ファクタリングは、基本的に単発の売掛債権の売買ではなく、前述の通り手形の代わりに活用されるケースが多いため、利用者と売掛先企業、ファクタリング会社の3社間でやり取りを繰り返していきます。
そのため、一括ファクタリングでは、利用者のみが一方的に売掛債権を現金化したい状況があったとしても、売掛先とファクタリング会社側との契約状況によっては、すぐに売掛債権の現金化を図ることは出来ません。

しかしながら、従来の手形取引にかかる、手形の現金化などの掛かる諸費用や諸手続きを短縮して、簡易的に取引が実施できる大きなメリットがあります。

種類④医療ファクタリング

医療ファクタリングとは、一般企業が取扱うファクタリングとは大きく異なり、主に病院や介護サービス、薬局などの医療機関で活用されるファクタリングです。

医療ファクタリングは、診療報酬ファクタリングとも呼ばれており、所謂診療報酬が発生する業種で利用する事が出来るファクタリングです。
具体的には、健康保険が適用される医療機関が上記に該当しており、社会保険診療報酬支払基金や、国民健康保険団体連合会から支払われる診療報酬(レセプト)を活用したファクタリングとなります。

医療機関の収益源としては、患者からの利用に際する支払ではなく、メイン収益は診療報酬(レセプト) となります。
この、診療報酬(レセプト)は、医療機関側で毎月1ヶ月分の診療報酬(レセプト)を集計して、社会保険診療報酬支払基金や、国民健康保険団体連合会に対して請求するのですが、その支払自体は基本的に2カ月以上先になります。

この診療報酬(レセプト)を、医療ファクタリングを専門としているファクタリング会社に売却し、診療報酬(レセプト)を現金化するのが、医療ファクタリングの方法です。

昨今のコロナ渦の情勢において、医療機関はかなり逼迫した状況が続いています。
そんな中で、人件費や設備費用などによる経営状況の逼迫が発生しており、資金繰りの改善やつなぎ資金の確保のために、医療ファクタリングが活用されています。

種類⑤国際ファクタリング

国際ファクタリングとは、主に貿易事業に用いられるファクタリング方法です。
国際ファクタリングは、日本国内の輸出業者が商品を輸出して、海外の企業が商品の受け取りを実施する際に発生する売掛債権を、日本国内のファクタリング業者が買い取る仕組みです。

国際ファクタリングも種類としては勿論ファクタリングではあるのですが、主な目的は、他のファクタリングのような資金繰りや資金調達とは異なっており、どちらかというと海外の業者から確実に売掛金を回収するための専用の仕組み、と捉えて頂いた方が良いかもしれません。

国際ファクタリングの場合、国内の輸出業者、海外の取引先、国内のファクタリング会社、海外のファクタリング会社の4社間で取引が実施される、非常に珍しい種類のファクタリングとなっています。

流れとしては通常のファクタリングのように、事業者や売掛先がそれぞれの国のファクタリング会社と売掛金のやり取りを実施するのですが、その売掛金を海外、国内のそれぞれのファクタリング会社が仲介して、国内の輸出業者に海外の取引先から現金が行き来する流れとなっています。

昨今は、以前と比較して個人事業主でも貿易に携わるハードルがかなり下がっておりますが、海外の業者との取引の場合、国内企業との取引と比較して未払いや支払遅延の発生リスクや、先方の与信状況など、安心して取引できるとは限りません。
そんな時に活用されるのが国際ファクタリングになります。

ファクタリングには種類がある?利用するにあたっての種類や、それぞれの特徴のまとめ

ファクタリングには大きく分けて5種類の方法があり、それぞれ「買取ファクタリング」「保証型ファクタリング」「一括ファクタリング」「医療ファクタリング」「国際ファクタリング」と言います。

一般的に普及している種類は買取ファクタリングであり、最短即日での資金調達が可能です。
一方で、医療の現場に特化した診療報酬を買い取る種類の医療ファクタリングや、従来の手形取引を円滑化する目的で実施される種類の一括ファクタリング、海外との貿易事業において売掛金の回収を確実に行うために実施される種類の国際ファクタリングなど、ファクタリングにも様々な種類があることを紹介しました。
ファクタリングのご利用を検討される事業者様は、買取ファクタリングだけではなく、ご自身の業種業界にあった種類のファクタリングを活用するようにしましょう。

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