富山県は農業や漁業の他、医薬品などの化学工業や非鉄金属、金属製品が主な産業となっています。特に医薬品については「富山の薬」として昔から全国に知られていて、化学工業の約8割が医薬品の製造です。また、非鉄金属も世界的に有名なファスナーの企業などがあります。
昨今の不況の波は富山県にも例外なく押し寄せていて、会社存続の危機に陥る会社も少なくありません。
本記事では富山県で即日可能な資金調達方法のファクタリングについて、特に個人事業主が利用する際の注意点とあわせて解説します。

富山県の個人事業主の実情

富山県では、医薬品を中心とした化学工業と、非鉄金属・金属製品の製造加工業が経済の軸になっています。どちらも古くから続く事業が多く、先祖代々から事業を継承している会社が少なくありません。そのため、少子化による後継者不足問題に直面している会社が増えています。
富山県では個人事業主を含む個人企業は全体の約4割を占めており、その多くは後継者不足による廃業や、年間営業利益の減少に直面しています。
参考：富山県「個人企業経済調査からみる個人企業の状況について」

富山県の資金調達方法

近年減少傾向にある富山県の個人企業で資金を調達するには、融資やファクタリングが一般的です。
それぞれの特徴は次の通りです。

融資

金融機関などから借り入れをする方法が融資です。富山県では、中小企業が多いことから公的融資制度に力を入れており、「ものづくり支援資金」や「緊急経営基盤安定資金」、「地方創生推進資金」など、さまざまな公的融資制度があります。
公的融資は金利が安いのが大きな特徴ですが、会社の信用度によって融資額が異なり、貸し倒れにならないために審査が厳しくなっています。
経営状態が悪い、税金の滞納があるなど、審査が通らない会社も多いようで、審査に通っても担保や保証人が必要なケースが多いようです。

また、審査には1週間～3か月かかるため、すぐに資金調達するのは難しくなります。さらに、融資は借入になるため、負債を背負うことになり、会社の信用度が低くなってしまいます。

ファクタリング

ファクタリングは、会社の売掛金を専門業者に買い取ってもらう資金調達方法です。売却するのは期日が来れば取引先から入金される予定のお金のため、融資ほどの厳しい審査はありません。売掛金の売却は、負債には該当せず、会社の信用度に影響を与える心配もありません。
富山県に拠点を置くファクタリング専門業者は少ないのですが、ファクタリングはオンラインで申し込みから入金まで完結するため、日本中の業者が利用できます。

融資よりファクタリングがおすすめの理由

前項で融資とファクタリングを比較しましたが、ファクタリングには他にも多くのメリットがあります。
他にはないファクタリングの利点を、ここから詳しく解説します。

自社より取引先の審査に重点

融資を受けると返済しなくてはいけないので、返済能力があるかどうか、会社や借主の審査が厳しく行われます。しかし、ファクタリングの場合、売掛金を買い取った専門業者は、売掛金が入金されればいいので、売掛先の審査に重点を置きます。
専門業者は売掛金から、業者の手数料を引いた金額を利用者に支払うシステムのため、売掛金が回収できなければ貸し倒れになるのです。それを避けるため、売掛先が審査されることになります。ちなみに専門業者と利用者との二者だけで取引をする「二者間ファクタリング」を行えば、売掛先にファクタリングの利用を知られることはありません。

担保や保証人がいらない

ファクタリングで取引をするのは売掛金ですから、担保や保証人を用意する必要もありません。品物を売買するのと同じような感覚なので、万が一借りたお金が返済できなかった場合の対策をする必要がないのです。

会社の業績が悪くても大丈夫

前項でも解説したように、専門業者にリスクが発生する可能性があるのは、売掛先が売掛金を支払わなかった場合なので、利用する会社の業績はあまり重要にはなりません。
売掛先との取引が確実にあったという証拠（契約書など）があれば、ファクタリングを利用する会社の業績が悪くても資金を調達することができます。

開業期間が短くても利用可能

富山県で開業したばかりで業歴が少ない会社でも、売掛金さえあれば売却が可能なため、審査に影響することはありません。それに比べ、融資は業績が安定していないと返済能力の判断ができにくいので、審査に通らないこともあります。

即日の資金調達ができる

融資の場合は審査などに時間がかかり、入金までに最長で3か月近くかかることもあります。ファクタリングの場合は、書類さえ揃えば、申し込み当日の入金も可能です。

個人事業主がファクタリングを利用する際の注意点

融資に比べ、利点が多いファクタリングですが、富山県の個人事業主が利用する際にはいくつか注意が必要です。
富山県の個人事業主がファクタリングを利用する際の注意点について、詳しく解説します。

個人事業主が利用可能か

基本的には売掛債権があれば個人事業主もファクタリングの利用が可能ですが、専門業者の中には個人事業主との取引を行わない業者もあります。そのため、利用の際には個人事業主との取引も可能かどうかの確認は必須です。

入金までの日数の確認

ファクタリングは即日入金可能の場合が多いのですが、条件によって日数がかかる場合もあります。専門業者によって条件が違うため、申し込む前に入金までの日数の確認も必要です。

買取り可能額の確認

専門業者によって、売掛金の買取可能額は異なります。10万円から買取り可能な業者もあれば、30万円以上でないと取り扱わない業者もいます。また、上限も決まっていて、2,000万円や5,000万円などが一般的ですが、中には3億円という業者もあるようです。

手数料の確認

売却する売掛金から差し引かれる手数料も、専門業者によって異なります。また、利用条件に合わせてケースバイケースで金額が決まるため、複数の専門業者から見積もりをとることをお勧めします。

専門業者の信用度

ファクタリングの専門業者の中には、ファクタリングを装って高利での貸付を行う悪徳業者もいます。業者を選ぶ際にはよく調べて安心できる業者を選ぶ必要があります。

リコースの有無

金銭債権が債務者から支払われない場合、金銭債権を元の債権者に直接請求できる「リコース（償還請求権）」という権利があります。
ファクタリングの場合、売掛金が売掛先から支払われなかった場合、専門業者がファクタリング利用者に請求できることになります。そのため、ファクタリング契約の際には、このリコースが契約に含まれているかどうかの確認は重要事項になります。
通常、ファクタリングはリコースがないのが一般的です。また、リコース契約は銀行や貸金業者以外は法律で取扱いが禁止されています。そのため、リコースありの契約を結ぼうとする専門業者は違法業者の可能性があるので、注意が必要です。

富山でファクタリングを利用する個人事業主の注意点まとめ

富山県で即日可能な資金調達方法のファクタリングについて、特に個人事業主が利用する際の注意点とあわせて解説しました。
個人事業主が資金調達をする場合、法人と比べると信用度などが違うため、外部からの調達が難しいのが現状です。審査が通らず融資が受けられなかったり、個人信用情報が引っかかりビジネスローンが利用できなかったりするケースがよくあります。
ファクタリングは利用者の事業や個人の信用情報が審査されることはないので、急な出費におすすめの資金調達方法です。