2024年は、特にトラックドライバーの方にとっては非常に大きな動きがある年となっています。ドライバーの労働環境改善のために実施された法改正により、かえってドライバーが働きにくい環境になっています。

そんなドライバーの方が、独立して軽貨物運送に従事するケースが増えています。しかし、独立しても思うように業務が続かないケースも多く、資金繰りに悩んでいるドライバーの方も多いようです。

そんな方におすすめなのがファクタリングです。なぜ、おすすめなのかという点を中心に解説していきましょう。

運送業界の2024年問題とは？

運送業界では「2024年問題」という単語が、2024年始めから囁かれていました。これは、ドライバーの待遇改善を目指した法改正ですが、この法改正の結果、運送業界は人手不足という大きな課題を突きつけられています。

ドライバーの労働時間の短縮等が定められた

2024年の法改正により、ドライバーそれぞれの労働時間が短縮されました。近年は、ネットショッピングの急増もあり、運送業界はこれまで以上に多くの業務をこなすことが求められています。そのため、多くのドライバーが長時間労働を余儀なくされていたために施行された改正ですが、結果運送業界やドライバーの待遇が改善されたとはいいがたい状態です。

ドライバー個人の労働時間が短縮されたため、個人が請け負うことができる仕事量は減少しています。これはそのまま運送業者の収益の減少を意味します。収益が下がれば当然ドライバーに支払う報酬も少なくなります。新たなドライバーが簡単に見つかるのであれば問題ありませんが、そもそも労働力不足が問題となっている今の日本で、そこまで収入が良くないドライバーという仕事に、多くの応募があるわけではありません。

結果運送業者は事業縮小を余儀なくされます。ドライバーもこれまで通り働きたくても、法改正で働けなくなったために収入が減少することになってしまいます。

そんな状況になったため、それまで中長距離のドライバーとして働いていた方が、運送業者を退社し、個人で軽貨物運送として働き始めるケースも増えています。軽貨物運送は、そこまで長距離の運送がなく、毎日確実に帰宅できる働き方です。これまでは中長距離のドライバーの方が、帰宅できる機会は少ないものの、収入がありましたが、その収入が減るのであれば、軽貨物運送の方が、帰宅できる分働きやすいからでしょう。

しかし、その軽貨物運送にしても、簡単に収入が確保できるというわけではありません。

軽貨物運送業界にも影響が

ドライバーが個人事業主として独立し、軽トラック等で近距離の運送を行うのが軽貨物運送です。中長距離のドライバーと比較すると、車両にかける経費や、車両にかかる税金などを抑えることができ、また、燃料代もそこまで高額にはなりません。

業務は主に大手運送業者等からの委託を受ける形となり、ネットショッピングが当たり前になっている現在では、非常に重要な職種ともいえます。

収入が安定しなくなった

中長距離ドライバーから、独立して軽貨物運送に算入してくる個人事業主が増えたことで、軽貨物運送業者の仕事の確保が難しくなっています。たしかに仕事量はネットショッピング等の影響もあり増えていますが、それ以上に運送業者が増えている事もあり、簡単に仕事が回ってくるような状況ではありません。

しっかり個人で営業を行い、各所から仕事を請け負う必要があります。それでも安定した仕事の確保は難しく、結果毎月の収益が安定しないという方が増えています。

そもそも独立ドライバーは、ちょっとした社会の動きで、大きな影響を受ける業種です。産油国が燃料の輸出量を制限するなどすれば燃料代が跳ね上がりますし、2024年前半のように、極端な円安となれば、それに合わせて燃料費も高額になります。

ドライバーとして働く以上、燃料費はもっとも重要な経費ですが、そこが安定しないのも、収入が安定しない大きな理由といえるでしょう。

独立ドライバーにはファクタリングがおすすめ

独立したドライバーの方は、不安定な収入に悩んでいるというケースも多いかと思います。そんな方におすすめしたいのが、ファクタリングという資金調達法です。

ファクタイングは手持ちの売掛債権をファクタリング会社に譲渡することで、売掛金を入金期日前に現金化する資金調達法で、中小企業庁なども利用を推奨している資金調達法となります。

特に独立したドライバーの方におすすめとなる理由を解説していきましょう。

急な出費に対応可能

上記の通り、ドライバーという仕事は、急な出費が多い仕事です。燃料価格が急に高騰するケースがあるというのもその一つですが、例えば配送に利用している車両が不調になれば、その修理費用なども必要です。燃料にしても車両にしても、無ければ仕事になりませんので、後で支払うというわけにもいきません。

こうした急な出費があった場合、利用できるのがファクタリングです。

ファクタリングは一般的な契約方法でも、申し込んでから2～3日中に現金が手に入りますし、最近では申し込み即日に現金化してくれるファクタリング会社も増えています。早急な資金調達にも対応できるという点は、独立したドライバーの方にはありがたいサービスといえるでしょう。

月々の収入を安定化できる

独立したドライバーの方は、毎月の収入が安定しないと悩んでいるかもしれません。大手ショッピングサイトのセール月や、お中元、お歳暮のシーズンは収入が高くなるものの、それ以外の月は収入が低迷しがちという方もいらっしゃるかもしれません。

こうした、月によって収入が安定しないという方におすすめできるのもファクタリングの特徴です。売上が良かった月の売掛金を早期現金化することで、以降売り上げが落ち込む月の収入を補填することができますので、非常に使いやすい資金調達法といえるでしょう。

借り入れではないので安心

ファクタリングの大きな特徴は、売掛債権の譲渡契約であるという点です。金融機関等からの融資の場合、当然ですが返済の義務が発生します。ファクタリングは売掛債権を譲渡した対価として現金を受け取る契約ですから、返済の義務がありません。

また、自身の信用情報にも傷が付きませんので、後に何らかの理由で金融機関等から借り入れが必要になった場合や、運送に使用する車両を買い替える場合のローンなどにも影響を与えません。

独立ドライバーがファクタリングを利用するなら？

独立したドライバーの方が、ファクタリングを利用する場合のポイントを紹介しておきましょう。

個人事業主向けのファクタリング会社を探す

ファクタリングというのは、原則中小企業向けのサービスです。そのため、ファクタリング会社の中には、個人事業主やフリーランスの方からの申し込みを受け付けていないケースがあります。ドライバーとして、個人事業主の立場で働いている方も、申し込みができないケースがあるわけです。

しかし、ファクタリング会社の中には、個人事業主やフリーランス向けに営業をしている会社もあります。申し込む際は、まずは個人事業主でも申し込めるかどうかを確認してから申し込むようにしましょう。

大手取引先への売掛債権で申し込む

ファクタリング契約を結ぶ前には、必ず審査が行われます。この審査では、売掛債権が実在するものかどうかや、売掛金が支払われるかどうかという点が重視されるため、ポイントとなるのは取引先の信用情報です。

取引先の企業規模が大きいほど審査に通りやすくなりますし、また契約条件もこちらの有利なものとなります。反面取引先の事業規模が小さかったり、信用情報が低い場合は、審査に通過しなかったり、通過しても契約条件が厳しい条件となります。

取引先が企業ではなく個人の場合は、そもそも申し込み自体ができないケースもありますので、申し込む際は、できるだけ事業規模の大きい取引先への売掛債権で申し込むようにしましょう。

ファクタリング・ドライバーのまとめ

ドライバーの労働環境を改善するために行われた法改正ですが、法改正以降かえってドライバーの方たちの収入減が発生するなど、あまり効果的な法改正とは言えない状況です。今後どのような推移を辿っていくかは見守る必要がありますが、ドライバーにとっても運送業者にとってもあまりありがたくない法改正だったといえるでしょう。

結果、独立するドライバーが増えていますが、独立したからと言ってうまく事業が進むとは限りません。収入が不安定であったり、急な出費に悩まされている方も多いかと思います。

そんなドライバーの方におすすめなのがファクタリングという資金調達法です。借り入れではなく、しかも現金化スピードが早いことから、さまざまな状況の改善に役立つ資金調達法といえます。

資金繰りに悩んでいるドライバーの方は、是非一度利用を検討してみましょう。