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2024.08.29

ファクタリング会社と貸金業者の違いとは?メリット・デメリットも解説

「ファクタリング会社も貸金業者でしょ?」
「ファクタリングと貸金業者って何が違うの?」

企業経営者にとって重要な課題の一つが資金調達です。自社の経営が安定し、さらに成長できるよう、常に会社の資金をチェックし、必要な場合は適切な方法で資金調達を行う必要があります。

そんな資金調達に対応してくれるのが、ファクタリング会社や貸金業者といった企業です。ではこの両者にはどのような違いがあるのでしょうか。

ファクタリングと貸金業者の違いや、それぞれを利用するメリット・デメリットについて解説していきましょう。

ファクタリング会社と貸金業者の違い

ファクタリング会社も貸金業者も、顧客から見れば資金調達に対応してくれる業者であり、大きな差はありません。しかし、ファクタリング会社と貸金業者は特に設立にあたり大きな違いがありますので、その点を解説していきましょう。

貸金業者は金融業者登録が必要

貸金業者は、貸金業法や利息制限法といった法律に則り営業することが義務付けられています。そのため開業にはいくつかの手順があります。まず、開業する方は、「貸金業取扱主任者」という国家資格の取得が必要です。また、純資産額5,000万円という条件もありますので、この点もクリアする必要があります。

上記の条件をクリアした方であれば誰でもすぐに開業できるわけではありません。開業の条件が整ったら、都道府県に対し許認可申請を行います。これは、貸金業法、利息制限法に則り営業をすると誓う誓約に近く、この誓約を行い、登録料を納付することで、金融業者登録番号が発行されます。

上記のように、貸金業者を開業するには、資格の取得、許認可申請といったステップを踏む必要があり、簡単ではないといえます。

一方ファクタリング会社に関しては、ファクタリングに特化した法律というものがありません。債権譲渡契約は、民法に則り契約する形になりますが、細かな部分を定めた、ファクタリング専用の法律はないのが現状です。

そのため、資格の取得も不要ですし、許認可申請や純資産の用意も必要ありません。もちろん、ファクタリングという業務を行う以上資産の確保は必要ですが、金額に関しては明示されていません。

このように、貸金業者とファクタリング会社には明確な違いがあり、必ず金融業者登録番号を取得しているのは、貸金業者のみとなります。

金融業者登録をしているファクタリング会社もある

ファクタリング会社についてネット等で調べたことがある方は、金融業者登録番号を持っているファクタリング会社があることを知っている方も多いかもしれません。ファクタリング会社は、金融業者登録番号の取得義務はありませんが、取得してはいけないというわけでもありません。金融業者として登録を行っているファクタリング会社も現実に存在しています。

なぜ、ファクタリング会社が金融業者登録を行うのかという点を簡単に解説していきましょう。

業務の多角化のため

貸金契約を結べるのは、金融業者登録を行っている会社のみです。ファクタリング会社の中には、ファクタリングを本業としながら、顧客の置かれた状況などに合わせ、融資契約も同時に提供するという会社も存在します。融資契約は貸金契約ですから、当然貸金業者である必要があります。

このように、自社の業務をファクタリングに限定せず、より経営を多角化するために、金融業者登録を行うファクタリング会社が存在します。

顧客の信用を得るため

ファクタリング会社は顧客から信用を得なければ、契約は難しくなります。特に銀行や大手ノンバンクを背景に持たない独立系のファクタリング会社は、顧客から信用を得るのが簡単ではありません。

現実として、ファクタリング会社を装った悪徳業者も存在することから、自社が悪徳業者ではなく、ファクタリング会社として誠実に営業しているというアピールのため、金融業者登録を行う会社もあります。

上記の通り、金融業者登録をするためにはいろいろな条件をクリアする必要があります。また、金融業者登録をしているということは、少なくとも純資産が5,000万円以上あることの証明にもなります。

こうした自社の信用アップのため、金融業者登録を行い、その登録番号を明示しているというケースもあります。

貸金業者とファクタリング会社のどちらを利用すべきか?

最初に触れたとおり、顧客から見れば、ファクタリング会社も貸金業者も、資金調達に対応してくれる会社という点では共通しています。では、実際に資金調達をする場合、貸金業者とファクタリング会社のどちらを利用するのがいいのでしょうか。

それぞれのメリットとデメリットを確認していきましょう。

貸金業者のメリットとデメリット

貸金業者からの資金調達は、貸金契約となります。貸金契約である以上、当然返済の義務がありますし、自社の信用情報にも影響があります。これがデメリットと言われる部分です。

また、貸金業者と契約する場合には審査が行われます。貸金契約の審査は厳しい傾向にあるのが特徴です。貸金業者から金銭を借り入れ、長期間にわたって金利とともに返済を続ける必要があるため、貸金業者は申し込み企業の現状の経営状況はもちろん、将来的な経営ビジョンに関しても審査を行います。審査の厳しさという点もデメリットといえるでしょう。

一方メリットとしては、金利の安さが挙げられます。上記の通り、貸金契約における金利の上限は法で定められており、その金利はファクタリングの手数料と比較すると少ないケースがほとんどです。

例えば100万円以上の貸し付けの際、利息の上限は年利15%と定められています。1年間で15%の金利ですので、貸付期間が30日間であれば約1.2%、60日間でも約2.5%となります。これは、ファクタリングの手数料と比較すればかなり低い数値です。

また、貸金契約の場合、貸付金額の上限が高いというのもメリットといえるでしょう。ファクタリングでは、ある程度の金額までしか準備できないケースが多く、高額の現金が必要な場合は、貸金業者を利用するというのが一般的です。

ファクタリングのメリットとデメリット

ファクタリングは売掛債権を譲渡し、売掛金を入金期日前に現金化するという資金調達法です。何より貸金契約ではありませんので返済の義務が生じないというメリットがあります。また、ファクタリングは申し込みから現金化までが早いのもメリットです。一般的な契約で2~3日程度、早ければ申し込み即日に現金化も可能です。

デメリットは手数料がやや高くなるという点です。2社間ファクタリングで10~30%程度、3社間ファクタリングで1~9%程度が相場と言われていますので、貸金業者との貸金契約の金利と比較すると、手数料は高いと言えます。

また、ファクタリングでは、売掛債権の額面金額以上の現金は用意できません。あくまでも債権を売却した売却益が現金化されますので、準備できる金額は売掛金から手数料等を差し引いた金額が上限です。

ある程度の金額を、早急に準備したいときに有効な資金調達法といえるでしょう。

状況に合わせて使い分けるのがおすすめ

貸金業者を利用するにも、ファクタリングを利用するにもメリットとデメリットがあります。一概にどちらが優秀な資金調達法ということはできません。

大切なのは双方の仕組みやメリット・デメリットを理解し、その状況に合わせて上手に使い分けることでしょう。

ファクタリング・貸金・業者のまとめ

ファクタリング会社も貸金業者も、企業の資金調達に対応してくれる企業であることは間違いありません。しかし両者には、設立の違いや、対応する資金調達法の違いがあります。

どちらが優れた業者かということはなく、それぞれ対応できる資金調達をしてくれる企業ということができます。

利用する側は、両者の違いをしっかりと認識し、自社にとってどちらを利用するのが最適かを判断して使い分けることが重要になります。

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