ファクタリングFactoring

2024.08.26

複数のファクタリング会社に申し込む際の注意点とメリットを解説

「複数のファクタリング会社に申し込みをしているのがバレるとマズい?」
「複数社と契約するメリットは?」

かつてファクタリングと言えば、同じ会社と継続的に契約することで、ファクタリング会社と信頼関係を深め、より好条件で契約できるようにするのが推奨されていました。

近年はファクタリング会社が増えたこともあり、複数のファクタリング会社に申し込みをすることが推奨されています。複数のファクタリング会社に申し込みをするメリットはあるのか?注意すべきポイントは?といった点を中心に解説していきましょう。

複数のファクタリング会社に申し込みをするメリット

かつて、ファクタリングを利用する場合は、特定のファクタリング会社を継続して利用するのがいいと言われていました。しかし、近年ファクタリングを利用する企業の増加に伴い、ファクタリング会社も増加傾向にあります。後発のファクタリング会社は特に、ほかのファクタリング会社に負けないように、サービスが充実している傾向があります。

こうした状況を考えると、従来利用していたファクタリング会社にこだわるメリットは大きいとは言えません。むしろ複数のファクタリング会社に申し込みを行い、複数の会社を上手に活用する方がメリットが大きいと言えます。

複数のファクタリング会社に申し込みをするメリットについて解説していきましょう。

相見積もりが取れる

ファクタリング会社に申し込みを行い、審査を受けて契約条件が提示されるまでの段階は、無料で対応してくれるファクタリング会社がほとんどです。そのため、複数社に申し込みをすることで、各社から相見積もりが取れるということになります。

1つの売掛債権で複数社に申し込むことで、ファクタリング会社ごとの契約条件が提示されますので、その条件を比較検討することができます。どのような契約においても相見積もりというのは有効な方法です。ファクタリング契約においても、相見積もりが取れるメリットは大きいといえるでしょう。

もっとも好条件のファクタリング会社と契約できる

複数のファクタリング会社から相見積もりを取ることで、もっとも好条件で契約できるファクタリング会社を見定めることができます。現金化のスピードや、手数料や掛け目の設定など、ファクタリング契約の条件はファクタリング会社ごとに違いがありますので、細かな部分まで契約内容をチェックし、もっとも自社の希望の沿った条件を提示してくれたファクタリング会社と契約するようにしましょう。

売掛債権によってファクタリング会社の使い分けができる

ファクタリング会社には、それぞれ特徴があります。HPなどではなかなか感じられないかもしれませんが、実際に売掛債権を持ち込み、申し込みをすることでその特徴がよりはっきりと見えてくるはずです。

審査時間が短い、手数料が安い、高額債権に強い、債権譲渡登記なしで契約できるなど、それぞれの会社の特徴を知ることで、今後ファクタリングを利用する際の参考になります。

急ぎ現金が欲しい場合はこの会社、少額債権の場合はこの会社など、ファクタリング会社を上手に使い分けることができるようになれば、より資金繰りは楽になるでしょう。

継続利用が断られた場合のリスク管理ができる

最近増えているのが、ファクタリング審査に通りにくくなっている、継続利用を断られるといったケースです。日本国内でファクタリングという資金調達法が広まったのは、比較的最近の話になります。これまではある意味手探り状態で契約していたファクタリング会社も、ある程度の経験と実績を積むことで、審査基準が変化してきていることが予想されます。

利用企業にとっては厳しいところですが、ファクタリングの審査基準はファクタリング会社ごとに違います。1社に断られたからと言って、すべてのファクタリング会社に断られるわけではありません。

こうした近年の傾向を見ても、複数社に対する申し込みを行うことはメリットがある行為と言えるでしょう。

複数のファクタリング会社に申し込みする場合の注意点

複数のファクタリング会社に申し込みをするにあたって、注意すべきポイントがいくつかあります。ポイントによっては、大きな問題が発生するケースもありますので、複数社に申し込みをする場合は、十分注意して申し込みましょう。

準備する書類に差があるので注意

ファクタリング契約にはさまざまな書類が必要です。通帳の写しや請求書といった書類は多くのファクタリング会社で必要書類とされていますが、そのほかの必要な書類に関しては、ファクタリング会社ごとに設定が変わります。

複数のファクタリング会社に申し込みを行う場合、それぞれのファクタリング会社が指定する書類を逐一揃える必要があります。

自社から申し込めるオンラインファクタリングの場合はさほど大きな問題ではありませんが、ファクタリング会社の窓口を訪れて申し込みをする場合、必要書類の不足は大きな問題です。

書類を揃えるため、いったん帰社する必要が生じる可能性もありますので、ファクタリング会社ごとに必要な書類が違うという点は十分注意する必要があります。

債権の二重譲渡に注意

複数のファクタリング会社に申し込みを行う場合、もっとも注意すべきは債権の二重譲渡に関してです。債権の二重譲渡とは、すでに他者(他社)に譲渡済みの売掛債権で申し込みを行ってしまうことです。

譲渡済みの債権の所有権は、すでに申し込み企業にはありません。特に2社間ファクタリングの場合、ファクタリング契約で所有権が移行しても、売掛債権自体の契約内容は変わりません。売掛金は変わらず利用企業の口座に振り込まれる契約のままですので、請求書等を見ても一見では譲渡したかどうかが分かりにくくなります。

すでに他社に譲渡した債権でファクタリングを申し込むということは、他社が持っている売掛債権で現金を受け取ろうという行為に当たり、これは詐欺罪に該当します。例え契約まで進まなくても、申し込みをしたという時点で詐欺未遂罪が成立する可能性もあるため、絶対に避けるべきミスといえます。

1つの債権を複数のファクタリング会社に申し込みする際、どこか1社と契約してしまうと、二重譲渡の可能性が出てしまいますので、複数社に申し込みを行う際は、絶対に契約まで進まず、すべての条件が出て比較検討してから1社とのみ契約するようにしてください。

近年複数申し込みが推奨されている

上でも少し触れましたが、近年ファクタリングを取り巻く環境に変化が起きています。これまでは、申し込みしやすく、現金化しやすい資金調達法として重宝されてきたファクタリングですが、近年では以下のような現象が増えています。

・ファクタリング審査に通りにくくなった
・継続利用が断られるケースが増えた
・掛け目の設定が厳しくなっている

いずれもこれまでファクタリングのメリットと言われていた部分に関する問題であり、これからファクタリングを利用する方は、こうした状況を知っておく必要があります。

とはいえ、金融機関等からの資金融資と比較すれば、審査に通りやすいというメリットは変わりませんし、現金化のスピードが早いというメリットも以前と同様です。問題は契約条件がやや厳しくなっているという点です。

こうした問題点を解決するためにも、複数社への申し込みは大きなメリットがあります。通常時から複数のファクタリング会社と関係を持っておくことで、近年顕著になっている傾向への対策となりますので、この点でもメリットは大きいといえるでしょう。

ファクタリング・複数申し込み・メリットのまとめ

同時に複数のファクタリング会社に申し込みを行うことは可能です。また、売掛債権によって利用するファクタリング会社を替えるというのも、メリットの大きな方法です。

近年ファクタリングの契約における条件がやや厳しくなっているという話が増えています。こうした事態に備えるためにも、普段から複数のファクタリング会社と関係を持っていることは大きなメリットとなります。

いざという時に非常に利用しやすいのがファクタリングを利用するメリットですので、このメリットを最大限享受できるように、普段から準備をしておきましょう。

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