ファクタリングFactoring

2024.07.29

ファクタリング契約において、忘れずにチェックしたい6つの注意点

「ファクタリングで契約する場合の注意点ってある?」
「手数料以外の注意点が知りたい」

ファクタリング契約は債権譲渡契約であり、大きな金額が関与する重要な契約です。ファクタリングという資金調達法が、比較的気軽に利用できる資金調達法だけに、契約も気軽に行ってしまうという方も少なくありません。

しかし、ファクタリング契約には重要な注意点がいくつかあり、その注意点をチェックしなかったことで、想像していないような事態に陥る可能性があります。

この記事では、ファクタリング契約でチェックすべき注意点に関して6つのポイントを解説していきたいと思います。

ファクタリング契約でチェックすべき6つの注意点

ファクタリングは債権譲渡契約です。契約である以上契約書が存在し、その契約書の内容には疑問点がない状況でサインすべきということになります。では、ファクタリングの契約書において、特にチェックすべき重要な注意点に関して解説していきましょう。もちろん、契約書に記されている手数料のチェックなどは重要ですが、手数料に関しては、多くの方が漏らさずチェックするかと思いますので、ここでは見落としがちな注意点を中心に6つ紹介していきます。

注意点① 債権譲渡通知の有無

ファクタリング契約には2社間ファクタリングと3社間ファクタリングがあります。特に2社間ファクタリングでチェックすべきは、債権譲渡通知の有無に関してです。

2社間ファクタリングを利用するメリットは、現金化が早いという点のほかに、売掛先にファクタリングの利用を知られずに契約できるという点が挙げられます。ファクタリングの利用を売掛先に知られると、「あの会社は資金繰りが厳しい」というイメージを持たれ、将来的に取引が減少していく可能性があります。こうしたデメリットを考えると、売掛先に利用を知られないというのは重要なポイントです。

しかし、契約書に債権譲渡通知ありという項目が含まれている場合、2社間ファクタリングの場合でも、売掛先に債権が譲渡されたこと、つまりファクタリングを利用していることが知られてしまいます。

売掛先に知られないために2社間ファクタリングを選んだという場合は、債権譲渡通知がない契約になっているかどうかを確認しましょう。

注意点② 債権譲渡登記の有無

債権譲渡登記とは、売掛債権の譲渡が行われたことを、法務局に登記するという行為です。法務局に登記をすることで、売掛債権の所有権を法的に確定することができます。ファクタリング契約の場合、債権譲渡登記付きの契約が一般的です。ファクタリング会社が債権譲渡登記を契約条件に含めるのは、債権の二重譲渡を防ぐためです。売掛債権の所有権というのは、実際には目に見えないものです。譲渡した債権を証明する請求書を見ても、その所有権がハッキリするわけではありませんので、債権譲渡登記という方法で、債権の譲渡を証明し、その債権を他社に譲渡できないようにするのが目的です。

ちなみに登記された譲渡情報は、第三者でも法務局に申請を出せば誰でも確認可能です。つまり、2社間ファクタリングの場合、売掛先に知られる可能性があるということになります。ただし、よほどのことがない限り、売掛先がわざわざ登記されているかどうかをチェックすることはありませんので、そこまで警戒する必要はないでしょう。

債権譲渡登記に関しては、費用の面もチェックしましょう。登記はファクタリング会社から司法書士に業務を委任するのが一般的です。また、司法書士への報酬は、申し込み企業が負担することになります。司法書士への報酬は状況次第ですが、おおよそ5~8万円程度と言われています。極端に登記費用が高いケースがあれば、なぜその金額なのかしっかりと確認するのが重要です。

注意点③ 償還請求権の有無

ファクタリング契約書の注意点として重要になるのが、償還請求権の有無です。償還請求権とは、万が一売掛金が入金されなかった場合、申し込み企業にその売掛金の保証を求めることができるという、ファクタリング会社が持つ権利です。

ファクタリングでは、債権の譲渡とともに、売掛金の未回収リスクもファクタリング会社に譲渡されるのが原則です。これはすでに判例も出ており、ファクタリング契約はノンリコース契約(償還請求権がつかない契約)であるべきと判断されています。

裁判所の判断によると、償還請求権付の契約は、ファクタリング(債権譲渡)契約ではなく、債権担保融資契約であり、貸金契約であると判断されています。

正常なファクタリング契約であれば、売掛金の未回収リスクはファクタリング会社が負い、償還請求権のないノンリコース契約となりますので、この点は大切な注意点といえるでしょう。

注意点④ 業務委託契約に関して

2社間ファクタリングの契約では、債権譲渡契約と同時に、業務委託契約を結ぶのが一般的です。これは2社間ファクタリングの流れを知っていると理解しやすい注意点といえるでしょう。債権譲渡契約により、債権の所有権はファクタリング会社に変更されますが、売掛債権の内容は変更されません。つまり、売掛金の入金口座は、申し込み企業の口座のままということになります。

2社間ファクタリングの契約が締結されると、ファクタリング会社から利用企業へ、売掛金から手数料等を差し引いた金額が入金されます。その後、売掛先から売掛金が入金されますが、これは申し込み企業の口座ということになります。申し込み企業は売掛金が入金されたら、速やかに売掛金をファクタリング会社に送金します。この部分が、業務委託契約に当たります。

つまり、申し込み企業は、売掛債権を持つファクタリング会社に代わって売掛金を回収するという業務を請け負うという形です。

ファクタリング契約と同時に契約する必要がある業務委託契約に関しては、警戒することなく契約するようにしましょう。もちろん、業務委託契約に関しても、その契約内容をきちんと確認したうえでサインするという注意点はファクタリングの契約書同様です。

注意点⑤ 損害賠償や違約金に関して

ファクタリング契約において契約内容違反があれば、ファクタリング会社から損害賠償請求や違約金の支払いが求められるケースがあります。この点に関しても契約書に明記されているはずです。

損害賠償や違約金に関しては、何があったら発生するのかという点が注意点となります。あまりにも発生条件が広範囲の場合、契約上問題となるような行為をしていないにもかかわらず、損害賠償や違約金が請求される可能性があります。あくまでも常識的な範囲でその条件が設定されているかどうかを確認するのが重要です。

注意点⑥ 契約期間に関して

ファクタリング契約書で最終的に確認したい注意点が、契約期間に関してです。同じ取引先の売掛債権に関して、継続的にファクタリングを利用するケースや、1回限り利用するケースなど、契約期間はさまざまです。

しっかりと契約書を確認し、申し込み企業が希望する期間で契約が完了するかどうかを確認しましょう。この確認が杜撰だと、1回限りの利用のつもりが継続利用になっており、なかなか解約できないというケースも考えられます。契約期間や解約条件も合わせて確認するのがおすすめであり、必ずチェックすべき注意点となります。

ファクタリング・契約・注意点のまとめ

ファクタリングの契約には大きな金額が関わるケースが珍しくありません。そのため契約をする場合にも、その契約内容をしっかりチェックし、特にチェックすべき注意点を知っておくことが重要になります。

主な注意点の考え方としては、自社が考えている通りの契約となっているかどうかを確認することが重要です。売掛先には知られたくない、未回収リスクは回避したい、継続的に利用したいなど、自社が希望する形になっているかどうかを必ず確認しましょう。

契約書に注意点が記載されていない場合は、担当者に確認してからサインするのがおすすめです。口約束ではなく、しっかりと書面に残されているかどうかがポイントですので、事前に注意点を洗い出しておき、契約書で確認するようにしましょう。

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