ファクタリングFactoring

2024.06.18

自己破産経験者でもファクタリングが利用できる理由を解説

「自己破産したことがあるんだけどファクタリングは断られる?」
「ファクタリングを利用している間に自己破産することになったんだけど、どうなるの?」

債務が積り、返済不能の状態になった場合に考えるのが自己破産などの債務整理に関してです。債務整理にはいろいろな方法がありますが、その最終的な手段が自己破産でしょう。では自己破産をすると、ファクタリング契約はどうなるのでしょうか。

この記事では自己破産とファクタリングの関係に関して、詳しく解説していきます。

自己破産とは?

まずは「自己破産」という単語の意味を確認しておきましょう。

自己破産とは、個人の方が行う債務整理の方法のひとつであり、自身の持つ財産をすべて現金化し、債権者に対して債権金額に合わせて分配することで、すべての債務が免責されるというものです。

自己破産することですべての債務は免責されますが、自己破産後一定期間は信用情報に事故情報として掲載され、ローンや借り入れ、クレジットカードの作成などができなくなります。いわゆるブラックリストに載った状態になるということです。

自己破産はあくまでも個人の方が行うものであり、法人に関しては使いません。法人の場合、法人破産や会社破産、また単純に破産というのが自己破産と似た性質を持つ債務整理法となります。

法人は読んで字のごとく、法律において人格をもつ団体という意味ですので、個人とは別人格という扱いになります。法人が破産したからと言ってその法人の代表者が自己破産する必要はありませんし、代表者が自己破産したからと言って、法人が破産する必要もあります。

ただし、中小企業などの場合、現実的な話をすれば代表者の自己破産=会社の破産となるケースがほとんどです。中小企業などの場合、法人が資金融資を受ける際の保証人が代表者になっていたり、代表者が法人に貸し付けを行っているケースが多く、代表者の自己破産によって、法人の資金状況が一気に悪化し破産に至るケースが多いのが現実です。

自己破産と法人破産は全くの別物ではあるものの、連動することが多いということは覚えておきましょう。

ファクタリングと自己破産の関係

では、ファクタリングと自己破産の関係に関して確認していきましょう。自己破産は個人が行う行為ですから、ファクタリングと直結しそうな自己破産のケースをいくつか考えて行きます。

利用企業の代表者が過去に自己破産している場合

まずはファクタリングを利用する会社の代表者が、過去に自己破産をしており、まだブラックリスト入りしている状態でファクタリングを利用できるかどうかという点を考えていきます。

利用企業の代表者がブラックリストに載っていてもファクタリングの契約に影響はありません。

ファクタリングとは売掛債権を譲渡し、その対価として売掛金から手数料等を差し引いた金額を、売掛金入金期日前に受け取る契約ですので、個人の自己破産情報はファクタリング審査には全く影響しません。

もちろん、別の理由で審査に通らないというケースは考えられますが、自己破産をしたことが理由でファクタリング審査に落ちるということはありませんので安心してください。

利用企業の代表者がファクタリング利用中に自己破産した場合

過去に自己破産している場合は大きな問題はないとして、ではファクタリング利用中に代表者が自己破産した場合はどうなるのでしょう。

最初に触れたとおり、法人と代表者個人は別人格です。そのため代表者が自己破産をしたことが、ファクタリングの契約になにか影響することはありません。

ファクタリングは売掛債権を譲渡する契約ですが、その売掛債権の所有者は代表者ではなく法人です。代表者が自己破産をしても、法人が破産していなければファクタリング契約に影響を及ぼすことはありません。

また、ファクタリング契約においては保証人は不要ですので、代表者が保証人になっているというケースもなく、代表者の自己破産はファクタリングに何も影響を与えないといういうことになります。

ただし、代表者の自己破産の影響で、利用法人自体が破産ということになると少々事情が変わりますので、その点は後述します。

個人事業主が自己破産した場合

ファクタリングを利用しているのが法人ではなく個人事業主の場合で、その個人事業主が自己破産した場合はどうなるのかを考えていきます。

まず、個人事業主が過去に自己破産をしており、ブラックリスト入りしているケースですが、これは法人の代表者がブラックリスト入りしている場合と同じく、ファクタリング契約には何も影響しません。

ファクタリング利用中に自己破産した場合も原則自己破産とファクタリングは無関係ですが、一部対応が必要になるケースがあります。それが2社間ファクタリングのケースです。2社間ファクタリングの場合、売掛債権の所有権はファクタリング会社に移りますが、売掛債権の内容は変更されないため、売掛金は一度個人事業主の口座に入金され、その後ファクタリング会社に送金する形になります。

この売掛金入金待ちの段階で個人事業主が自己破産した場合、ファクタリング会社は取引先に対し、債権譲渡通知を通達し、売掛債権の所有権がファクタリング会社にあることを伝えます。その後売掛金の入金先をファクタリング会社の口座に変更するのが一般的です。

取引先の代表者が自己破産した場合

最後に取引先の代表者が自己破産したケースを考えます。
取引先の代表者が自己破産したとしても、ファクタリングを利用した企業には大きな問題は発生しません。上記の通り売掛債権は法人の所有物ですから、個人の自己破産で何かしら影響を受けることはないということになります。

ただし、取引先の代表者が自己破産し、それに連動する形で取引先が破産した場合はファクタリングにも影響があります。この点は次の項で解説しましょう。

ファクタリングと(法人)破産の関係

個人の自己破産は、特段ファクタリングに影響を与えません。しかし、法人の破産の場合はどうなるのかという点を解説していきます。

利用企業が破産した場合

ファクタリングを利用している法人が破産した場合、その法人の持つ資産は現金化され、債権者に対して債務割合に応じて分配されます。売掛債権も資産の1つですが、ファクタリング契約において、その資産はすでに売却されており、利用企業の資産ではなくなっています。

すでに他社に売却した資産に関しては、破産をしたところで何も影響を受けませんので、利用企業の破産とファクタリングには直接的な関係はないということになります。

取引先が破産した場合

取引先が破産し、その取引先に対する売掛債権を持っていると、売掛金が受け取れないという事態が生じます。企業にとっては収入が一気になくなることを意味しており、大きな問題となりますが、ファクタリングを利用していればこうした問題も回避できます。

ファクタリングにおいて、売掛債権はファクタリング会社に譲渡していますので、売掛金の回収はファクタリング会社が行うこととなるからです。ファクタリングには、売掛金の早期現金化とともに、売掛金の未回収リスクを回避するというメリットがあり、そのメリットが活かせるということになるわけです。

自己破産がファクタリングに大きな影響を与えない理由

結論から言ってしまえば、自己破産がファクタリングに与える影響はほぼないということになります。これはファクタリングの仕組みや契約内容を理解していれば当然のことと理解できるでしょう。そんな基本的な部分を簡単に説明しておきましょう。

ファクタリング審査で重視されるポイント

ファクタリングの審査で重視されるのは、売掛金が入金されるかどうかという点です。売掛金を支払うのは取引先の法人です。つまり法人が破産するかどうかは審査の対象となるものの、その代表者が自己破産するかどうかは審査の対象外ということです。

また、2社間ファクタリングの場合、ある程度利用企業の信用情報も審査対象となりますが、これも法人の信用情報を審査するのであり、個人の信用情報や自己破産といった部分は審査対象外です。

そもそもファクタリング審査と自己破産は関係がないということになります。

ファクタリング・自己破産のまとめ

ファクタリングは自己破産による影響を受けない資金調達法です。また、取引先の自己破産や会社破産に対するリスク管理としても役立てることができます。

ファクタリング契約で売掛債権を譲渡するということは、売掛金の未回収リスクも同時に売却することを指しますので、自己破産に対する対策としてもファクタリングを利用可能です。

ただし、自己破産の可能性がある個人事業主や、会社破産の可能性がある企業が取引先の場合、当然ファクタリング審査には通りにくくなりますので、その点は理解しておきましょう。

最近の投稿

カテゴリー

人気記事

まだデータがありません。

\お電話でのお問合わせはこちらから/

0120-843-075

平日 9:00~19:00

\フォームからのお問合わせはこちらから/

お問い合わせお問い合わせ

24時間いつでも受付ております。
お気軽にお問合わせください。