「資金繰りが厳しいんだけど、運送業でもファクタリングって利用できる？」
「運送業なんだけど、ファクタリング断られたんだけど」

ファクタリングは、売掛債権を現金化する資金調達法であり、多くの企業が活用している方法です。そんなファクタリングですが、システムの特徴から、現金化しにくい売掛債権というのも存在します。そして、現金化が難しい売掛債権が多い業界として、運送業界が挙げられます。

しかし、そんな運送業者でも利用できる、運送特化のファクタリング会社があります。運送特化のファクタリング会社の特徴や、利用するメリットなどに関して解説していきましょう。

2024年現在厳しさを増す運送業界

2024年現在、運送業界は非常に厳しい状況に置かれています。厳しいといっても仕事が減っているという理由ではなく、仕事はあるのに、利益が少ないという点が大きな問題です。

2024年現在、運送業界が抱える大きな問題を2つ解説していきましょう。

原油価格高騰と円安傾向

2024年現在、日本経済が抱える大金問題に円安の問題があります。円安がもたらす運送業界への顕著な影響が、原油価格の高騰です。ロシアによるウクライナ侵攻以降、原油価格は高騰し、ただでさえガソリン代が値上がりしています。そこに円安が加わり、ガソリン代はさらに上昇しました。

運送業者にとって、燃料費は必要経費です。その必要経費が大幅に」上昇している以上、自社が提供する価格に転換すべきですが、そう単純な話でもありません。自社の都合で価格を値上げすれば、仕事を失うリスクも大きくなります。

必要経費が高騰しているのに売上は代わらないということは、単純に利益が下がることを意味します。

2024年問題による人件費の上昇

2024年問題とは、2024年4月1日に施行された「働き方改革関連法」により、運送業ドライバーの年間時間外労働時間が960時間以内に制限されたという問題です。この法施行により、ドライバーの労働時間は今までよりも短く制限されることになります。つまり運送業者としては、これまで請け負っていた運送業務を変わらず請け負う場合にはドライバーを増やす必要があるということです。

しかし、労働時間に制限がある以上、雇用主としては新規募集するドライバーの給与面もある程度制限せざるを得ません。給与面での魅力がなければ新規募集をかけても応募者が増えることは期待できず、結果ドライバー不足という状況になります。

ドライバーが不足すれば、業務を縮小するしかありませんが、縮小すれば企業の収益が下がり、記者経営が厳しくなります。かといって募集するドライバーの給与面を挙げると、従来働いているドライバーの給与も上げなければいけなくなります。そうなると人件費が高騰し、やはり経営が厳しくなるでしょう。

2024年問題は、働くドライバーにとっても給与が下がりますし、雇い主にとっても人件費の問題が発生するなど、非常に悩ましい問題と言えるでしょう。

運送業界のキャッシュフローが厳しい理由

厳しい状況にある運送業界ですが、そもそも運送業界はキャッシュフローが厳しい業界でもあります。運送業界のキャッシュフローが厳しくなる理由に関して解説していきましょう。

支払いサイトが長い売掛債権が多い

運送業界の特徴として、支払いサイトの長さが挙げられます。支払いサイトとは、売掛債権が発生してから売掛金が入金されるまでの期間のことです。一般的な商取引の売掛サイトは30～60日間ですが、運送業界の場合60～90日間というのが多く、それだけ資金繰りが厳しくなります。

必要経費が高額

特に2024年現在は、必要経費が高額であるという大きな問題があります。原油価格の高騰がその主な理由ですが、必要経費としては車両の維持費なども挙げられます。故障個所の修理や、そもそも車両の買い替えなど、事業に必要とされる経費が高額となり、資金繰りを圧迫している状況となっています。

繁忙期と閑散期がハッキリしている

運送業界は繁忙期と閑散期がハッキリしています。繁忙期は中元・歳暮の運送が増える時期、また引っ越しが多い春先などです。秋口にもある程度引っ越しが増えるためやや忙しくなりますが、それ以外の時期は閑散期となります。

繁忙期前の閑散期の収入が低いと、繁忙期を乗り越える資金が確保できないという問題があり、資金繰りが難しくなります。

運送特化のファクタリングがおすすめ

資金繰りが厳しい運送業界には、ファクタリングがおすすめです。ファクタリングは手元にある売掛債権をファクタリング会社の譲渡し、売掛金を入金期日前に受け取る資金調達法となります。

運送業界がファクタリングを利用する場合、運送特化のファクタリング会社がおすすめです。運送特化のファクタリング会社の特徴や、利用するメリットに関して解説していきましょう。

支払いサイトが長い債権でも好条件で契約できる

運送特化のファクタリング会社を見つけるポイントは、まずは広告やHPなどで、運送特化であるとアピールしているファクタリング会社を探すのがおすすめです。実際に運送特化かどうかを見極めるポイントは、支払いサイトの長い売掛債権でも、好条件で契約できるかどうかがポイントとなります。

ファクタリング会社にとって、ファクタリング契約の上でもっとも重視するのが売掛金が支払われるかどうかという点です。支払いサイトが長い売掛債権は、それだけ売掛金未回収のリスクが高いということになります。

未回収リスクが高いということは、契約できたとしても条件が厳しくなる傾向にあり、ファクタリング対象金額が低くなったり、手数料が高くなるということです。

運送業界は比較的支払いサイトが長い傾向にありますので、運送特化のファクタリング会社は、支払いサイトが長い売掛債権でも、契約条件を落とさず契約してくれる会社となります。

複数のファクタリング会社に審査を依頼し、もっとも好条件で契約してくれるファクタリング会社を見つけましょう。

現金化スピードが早い

運送業界にとっても、現金化スピードは早いに越したことはありません。運送特化のファクタリング会社は、総じて現金化スピードが早く、最短即日対応という会社も少なくありません。

仕事を受けた時点で、ガソリン代など経費が発生する傾向にある運送業界だからこそ、現金化スピードにも注目してファクタリング会社を探すのが重要となります。

契約方法が選べる

ファクタリングには主に2つの契約方法があります。申し込み企業とファクタリング会社で契約する2社間ファクタリングと、そこに取引先も含めた3社間で契約する3社間ファクタリングです。

運送特化のファクタリング会社の多くは、この2つに契約方法に対応しています。2社間ファクタリングは現金化が早く、しかも取引先に知られずに利用できるメリットがありますが、手数料相場が高いというデメリットがあります。3社間ファクタリングは手数料が安いというメリットがありますが、取引先に知られる、現金化に時間がかかるというのがデメリットです。

契約方法に関しては、どちらが良いというものではありません。自社の都合や事情に合わせて、柔軟に契約方法を選べるのかどうかがポイントです。

ファクタリング・運送特化のまとめ

運送業界は資金繰りが厳しい業界であり、売掛債権の支払いサイトが長い、繁忙期や閑散期がハッキリしているなど、資金繰りが難しい業界として知られています。そんな運送業界にはファクタリングの活用がおすすめです。

ただし、運送業界が利用するのであれば、おすすめは運送特化のファクタリング会社です。運送特化のファクタリング会社を見極めるポイントはいくつかありますが、特に注目したいのが、支払いサイトの長い売掛債権でも契約できることです。

また、単に契約できるだけではなく、より好条件で契約することが重要です。HPや広告などで、運送特化を掲げているファクタリング会社を複数選び、その複数社から相見積もりをとるのがおすすめです。より好条件で契約できる運送特化のファクタリング会社を見つけましょう。