ファクタリングFactoring

2024.05.22

ファクタリングとはどんな契約?簡単に合法性を解説

「ファクタリングって違法じゃないの?」
「ファクタリングを簡単に説明してほしい」

ファクタリングという資金調達法は、日本国内ではまだメジャーとは言えない方法です。そのためファクタリングには、いろいろな噂が付きまとい、中には違法であるという噂もあります。

そこでこの記事では、ファクタリングの合法性や、ファクタリングとは何か?という点を簡単に解説していきます。

ファクタリングに関する間違った噂を簡単に解決

近年利用する企業が増えてきたファクタリングですが、ネット上などでは、まだファクタリングに対して間違った噂が流れています。

そこでそんな間違ったうわさを簡単に解決し、ファクタリングとは何なのかという点を説明していきましょう。

ファクタリングは違法?

ファクタリングに対していまだに違法と思っている方もいるようです。しかし、ファクタリングは合法な資金調達法です。実際に金融庁がHPで利用を推奨している資金調達法ですので、当然違法性はありません。

しかし、ファクタリングを騙った違法な契約を結ぶ悪徳業者が一定数おり、こうした業者の存在が目立つため、ファクタリング全体が違法な契約というイメージを持たれているのかもしれません。

ファクタリングとは合法な資金調達法ですので、安心して利用を検討しましょう。

ファクタリングは返済が必須?

ファクタリング契約をすると、後の返済が厳しくなるというイメージがあるかもしれません。しかし、ファクタリングとは貸金契約ではありませんので、簡単に言ってしまえば返済義務はありません。

ファクタリングとは、利用企業とファクタリング会社の間で売掛債権を譲渡する、債権譲渡契約です。利用企業は持っている売掛債権をファクタリング会社に譲渡し、その対価として売掛金相当の金額を受け取るという契約です。

ファクタリングとは簡単に言うと、売掛債権を売ってその代金を受け取る契約ですから返済義務はないということになります。

ファクタリングに返済のイメージがあるのは、売掛金入金後の動きにあるかもしれません。

2社間ファクタリングの場合、売掛債権の所有権は譲渡されますが、売掛債権の契約内容は変更されません。つまり、売掛金の入金先は、ファクタリングを利用した企業の口座のまま変更されないということになります。

ファクタリングを利用した企業は、取引先から売掛金が入金されたら、その売掛金をファクタリング会社に送金しなければいけません。簡単に言えばファクタリング会社に代わって売掛金の回収を代行している状態です。

この最後の送金が、返済に見えてしまうのでしょう。

ファクタリングで未回収リスクは回避できない?

ファクタリング契約を結んだものの、万が一売掛金が入金されなかった場合、利用企業が取引先に代わって弁済しなければいけないと考えている方もいるかもしれません。

しかし、ファクタリングの契約において、利用企業が売掛金の未回収リスクを負うことはありません。上記のように、ファクタリングとは債権譲渡契約です。債権が譲渡された時点で、売掛金の未回収リスクもファクタリング会社に移ります。

ファクタリングの関係性を簡単に説明すると、利用企業は、手数料を支払うリスクを負うものの、売掛金を早期に受け取れ、しかも未回収リスクも回避できます。ファクタリング会社は、売掛金の未回収リスクを負うものの、手数料という売り上げを手にするという関係性になります。

ファクタリングがヤバいと思われている理由

ファクタリングが違法である、もしくはファクタリングは合法でも利用はヤバいと思っている方もいるようです。ファクタリングとは本当にヤバいのか?そうでないとすれば、なぜヤバいと思われているのかという点を解説していきましょう。

裁判事案が少なくない

ファクタリングがヤバいと思われている大きな理由は、ファクタリングに関する裁判事案が多いという点が考えられます。

裁判事案が多い=ヤバいというイメージは間違いありません。しかし、その裁判の内容を見ると、ファクタリングという契約の仕組みを知らない方が、間違ったファクタリング契約を結んでしまった結果、裁判に発展するというケースが多いようです。

ファクタリングの主な裁判事案

では、ファクタリングに関する裁判事案が、なぜ裁判に発展するのか。この点を紹介していきましょう。細かく見ればさまざまな理由がありますが、裁判事案で目立つのは以下の2つの事案です。

給与ファクタリング

まず多いのが給与ファクタリングです。給与ファクタリングとは、給与所得者である個人が、自身の給与を「給与債権」と見做してファクタリングするといった契約です。

この給与ファクタリングに関しては、過去の判例ですでに違法性が確定しています。判例によると、給与ファクタリングはファクタリング契約ではなく、給与を担保とした貸金契約であるとしています。

貸金契約である以上、契約できるのは貸金業者登録をしている業者に限られます。さらにいえば、金利は利息制限法という法律に則って決定する必要があります。

裁判沙汰になるケースでは、貸金業者登録をしていない業者が貸し付けていたり、利息制限法を超える手数料を取っているケースです。

2024年現在、貸金業者登録をしている業者は給与ファクタリングを提供しておらず、もちろんそのほかの業者も違法行為であることが確定していますので、まず給与ファクタリングは不可能となっています。

償還請求権付の契約

償還請求権を簡単に説明すると、売掛金が入金されなかった場合、一旦譲渡された売掛債権を、利用企業が買い戻さなければいけないという契約です。

この償還請求権付のファクタリングに関しても、すでに判例がいくつも出ており、償還請求権付の契約はファクタリング契約ではなく、売掛債権を担保とした貸金契約とされています。

上でも紹介した通り、ファクタリング契約をした利用企業は売掛金の未回収リスクを負わないことが条件となっています。償還請求権が付いている契約は、利用企業に未回収リスクが残る契約ですので、ファクタリングとはいえません。

ファクタリングとは?簡単に解説

ファクタリングとは?という質問に簡単に答えてしまえば、債権譲渡契約ということになります。

ファクタリングを利用する企業は、持っている売掛債権をファクタリング会社に譲渡し、売掛金を入金期日前に現金化する資金調達法です。

ファクタリングを利用した企業は、ファクタリング会社に手数料を支払う必要はありますが、売掛金の未回収リスクを回避し、現金を早期に手にすることができます。ファクタリング会社は、未回収リスクを負いますが、手数料という売り上げを手にすることができる契約です。

ファクタリングにはいろいろな契約方法がありますが、もっともポピュラーな契約方法は、2社間」ファクタリングという契約方法です。2社間ファクタリングとは、利用企業とファクタリング会社の2社間で契約する方法であり、取引先にファクタリングの利用を知られずに利用できるというメリットがあります。

ファクタリングとは・簡単にのまとめ

ファクタリングとは、合法な資金調達法であり、金融庁なども理湯尾を推奨している資金調達法です。簡単に言ってしまえば、売掛債権を売って、その対価として現金を受け取るという契約となります。

ファクタリングに違法性はなく、まずは何よりファクタリングの仕組みを理解し、正しく利用することがポイントとなります。

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