ファクタリングFactoring

2023.11.25

ファクタリングは独自審査!その審査では何がチェックされる?

「ファクタリングの審査基準ってどうなってるの?」
「一度審査に落ちた売掛債権はもう二度と契約できない?」

ファクタリングの経験が浅い、もしくはまだファクタリングを利用したことがないという方の中には、ファクタリングの審査がどうなっているのか、ハッキリと理解していない方も多いかと思います。

そこでこの記事では、独自審査と言われるファクタリングの審査に注目。なぜファクタリングでは独自審査が行われるのか、独自審査の特徴は?独自審査でも落ちてしまう理由は?など、ファクタリングと独自審査に関してまとめていきたいと思います。

ファクタリングはどの会社も独自審査

ファクタリング契約の前には、必ず審査が行われます。ネットなどで審査不要、審査なしのファクタリング会社があるような記事を見かけますが、真っ当な経営をしているファクタリング会社で審査不要ということはありません。

そのファクタリングの審査ですが、原則各ファクタリング会社の独自審査という形になります。

ファクタリングがなぜ独自審査なのか、それはファクタリングの審査と、融資審査の違いを知ると分かるかと思いますので解説していきます。

ファクタリング審査と融資審査の違い

ファクタリングで行われる独自審査に関しては、金融機関等が行う融資審査と比較すると比較的甘いという特徴があります。

ファクタリングの独自審査が甘く、融資審査が厳しいのはそれぞれの審査に根本的な違いがあるからです。その違いに関して解説していきましょう。

重視されるポイントが違う

融資審査とファクタリングの独自審査ではそもそも重視するポイントが違います。

融資審査では、申し込んだ企業が長期間にわたって返済できるかどうかが審査の重点ポイントです。そのため現状の申込企業の信用情報だけではなく、今後の経営方針や、経費削減案、さらに申込企業が属する業界の将来性なども加味した上で、返済が続けられるかどうかを審査します。

一方ファクタリングの独自審査では、持ち込んだ売掛債権が現金化されるかどうかが最重要ポイント。利用企業の信用情報というより、売掛先の信用情報が重視されるなど、長期的な視野ではなく、あくまでの売掛債権の現金化にフォーカスして独自審査が行われます。

審査するポイントが違うため、融資審査よりファクタリングの独自審査の方が緩いということになります。

必要な書類が違う

ファクタリングの独自審査は、独自審査の文字の通り、各社が独自に行う審査となります。審査が独自であるということは、必要となる書類もファクタリング会社ごとに違うということになります。

またファクタリングの独自審査は、持ち込まれた売掛債権が現金化されるかどうかをチェックする審査のため、必要となる書類はそこまで多くありません。ファクタリング会社によっては3~4枚の必要書類で独自審査を受けられるほどです。

一方融資審査の場合、長期的に返済できるかどうかが審査の重点ポイントとなりますので、必然的に提出する書類も多くなります。申し込んだ企業の経営状況を証明する書類はもちろん、その企業の今後の事業計画や、経費削減のための計画書、返済計画書などの提出も必要になります。

融資審査の方が必要書類が多く、ファクタリングの独自審査では、会社ごとに必要書類は異なるものの、融資審査よりも必要書類が少ないということになります。

審査の目的が違う

そもそも融資審査とファクタリングの独自審査では、審査の目的が違うという点もポイントです。

金融機関の融資は貸金契約となりますので、貸金業法に則り契約する必要があります、金利に関しても貸金業法で上限金利が定められています。そのため金融機関は融資審査において、「自社の金融商品を利用する条件を満たしているか」という視点で審査を行います。

言い方を変えれば、利用できる顧客を選ぶという審査です。

一方ファクタリングは債権譲渡契約であり、貸金契約ではありません。そのため貸金業法に則る必要はありません。つまり、ファクタリング会社は独自の視点で審査を行い、独自の条件で顧客と契約することができるわけです。

ファクタリングの独自審査は、「どんな条件であれば契約を結べるか」という視点の審査となります。融資審査と比較すると、より積極的に通過させようという審査です。

金融機関はある程度条件が決まっている契約ができるかどうかを審査し、ファクタリングの独自審査はどのような条件であれば契約できるかを審査するという違いがあります。

独自審査とはいえ落ちることもある

ファクタリングの独自審査は、融資審査と比較すれば緩く、比較的通りやすい審査といえます。とはいえ審査ですから、当然ですが審査に落ちるということもあります。

では、どのような時に独自審査に落ちてしまうのかという点に関していくつか例を挙げて紹介していきましょう。

必要書類が揃わない

まずは審査に必要な書類に関してです。ファクタリングの独自審査でも、少ないとはいえ必要な書類は存在します。ファクタリング会社が指定する必要書類を用意できなければ、当然ですが審査には通らないということになってしまいます。

上でも少し触れましたが、ファクタリングの独自審査に必要な書類はファクタリング会社ごとに異なりますので、どんな書類が必要なのかをしっかりチェックしてから申し込むようにしましょう。

取引先の信用が低い

ファクタリングの独自審査で重視されるのは、持ち込まれた売掛債権の売掛金が入金されるかどうかという点です。

そこで審査されるのが、売掛先である取引先の信用情報です。取引先が問題なく売掛金を支払うと判断されれば、当然ですが独自審査に通過する可能性は高くなりますし、支払うか分からないということになれば、独自審査には通りにくくなります。

ファクタリングの独自審査に通過する確率を高めるのであれば、取引先の信用度が高い売掛債権で申し込むようにしましょう。

申し込んだ企業の信用が低い

ファクタリングの独自審査では、主に取引先の信用情報が重視されますが、2社間ファクタリングの独自審査の場合、申し込んだ企業の信用情報も審査されます。

一般的な2社間ファクタリングの場合、売掛金は一度申込企業の口座に振り込まれ、その後申込企業からファクタリング会社に送金する形になります。この送金がされるかどうかという点を審査するために、申込企業の信用情報も審査されるということになります。

とはいえ、申込企業の信用情報はそこまで重視されるポイントではありません。例え債務超過の状態の企業でも、ファクタリング契約自体は可能というケースもありますので、まずは申し込んでみるのがおすすめです。

債権の支払いサイトが長い

独自審査で落ちやすいケースとしては、支払いサイトが長い売掛債権ということが考えられます。債権発生から売掛金の支払日までの期間が長くなると、その期間中に申込企業や取引先の経営状況が変化する可能性が高くなるため、独自審査にも通りにくくなってしまいます。

ファクタリングの独自審査で、審査の通過率を上げたいのであれば、できるだけ支払いサイトの短い売掛債権で申し込むようにしましょう。

取引先が法人ではなく個人

一般的なファクタリング会社は、法人対法人の売掛債権のみを取り扱っていますので、取引先が法人ではなく個人の場合、独自審査の通過率は一気に低くなります。また、そもそも取り扱ってもらえないケースもあります。

個人事業主が申し込む、もしくは、取引先が個人事業主という場合は、個人事業主対応のファクタリング会社を選びましょう。個人事業主を対象としているファクタリング会社の場合、個人相手の売掛債権でも契約できる可能性があります。

ファクタリングは独自審査!のまとめ

ファクタリング業界での審査は原則独自審査となります。審査の基準や審査に必要な書類も、ファクタリング会社ごとに異なるという点は覚えておくといいでしょう。

つまり、ファクタリング会社に申し込んでも審査に通過しなかった売掛債権でも、ほかのファクタリング会社に持ち込むことで審査に通過する可能性があります。一度断られても諦めずにファクタリング会社を探せば、契約できる会社が見つかるかもしれません。

ただしあまりにも審査が緩いファクタリング会社は要注意。審査が極端に緩い、審査がないというファクタリング会社の中には、悪徳業者が紛れ込んでいる可能性もあります。

怪しい契約条件の会社とは契約せずに、真っ当な契約を行っているファクタリング会社から探しましょう。

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