「ファクタリングを利用したいけど、どのファクタリング会社がいいか分からない」
「上場企業のような大きな会社の方が安心できる」
まだファクタリングを利用したことがない方などはこうした悩みがあるかもしれません。
現状日本国内にファクタリング会社は増えており、その中には上場を果たしている上場企業も存在します。
では、ファクタリングを利用するのであれば上場企業がいいのか?という点について解説していきましょう。
ファクタリング会社を選ぶ際のポイント
これまでファクタリングを利用したことがない方、またファクタリング会社を変えようと考えている方は、ファクタリング会社を探す必要があります。
新たに契約するファクタリング会社を選ぶ際に注意すべき点が、ファクタリング会社の信用度です。
信用度という点では、上場企業であるファクタリング会社がもっとも高いといえますが、なぜこの信用度が重要になるのかを簡単に解説していきましょう。
貸金業者との違い
企業が資金調達をしようと考えた場合、もっともメジャーな方法が貸金業を行う業者から融資を受けることでしょう。
銀行等の金融機関や、クレジットやリースを行うノンバンク系の貸金業者などから融資を受けるのが一般的です。
こうした貸金業を行う業者は、貸金業法という法律に則り貸金業務を行っています。
また、貸金業者を開業するためには、貸金業者として貸金業法を遵守して営業するということを約束し、貸金業者登録が必要になります。
もうひとつの資金調達法であるファクタリングは、貸金契約ではありません。
また、貸金業法にあたるような法律も存在しません。
法律が存在しないため、開業に当たり登録や免許の取得も必要ありません。
極端に言うと、誰でもすぐに開業できてしまうのがファクタリング業者ということになります。
そのためファクタリング会社の中には、ファクタリングに見せかけて暴利の貸金契約を結ぶような悪徳業者が存在しています。
こういった悪徳業者も存在する中から選ぶ必要があるため、ファクタリング会社の信用度が非常に重要になるわけです。
ファクタリングサービスを提供している上場企業
ファクタリングのサービスを提供している会社の中には、上場企業も存在しています。
存在はしていますがその数は少なく、10に届かない程度しかありません。
数あるファクタリング会社の中から、このわずかな数社のみを選ぶというのは賢い選択ではないでしょう。
ファクタリング会社を選ぶ場合は、上場企業かどうかという点にあまりこだわらないのがおすすめです。
ファクタリング会社の種類
では、ファクタリング会社にはどのような会社があるのか。
ファクタリング会社を大きく分けると3つのタイプに分類できます。
その3つの種類に関して解説していきましょう。
銀行系ファクタリング会社
まずは銀行系のファクタリング会社です。
大手都市銀行と呼ばれる銀行はもちろん、一部地方銀行も子会社としてファクタリング会社を経営しています。
こうした銀行系のファクタリング会社は、会社自体が上場企業ではなくとも、バックに銀行があるという点で信用度が高いといえるでしょう。
ノンバンク系ファクタリング会社
貸金業やリース業、クレジットカード事業などを展開する金融機関で、預貯金サービスを行っていない企業をノンバンクと呼びますが、こうしたノンバンクも多くの企業がファクタリングサービスを提供する子会社を持っています。
こちらも銀行系同様に、バックに大きな企業、上場企業がついていることから安心して利用できるファクタリング会社といえるでしょう。
独立系ファクタリング会社
バックに銀行やノンバンクがついていないファクタリング会社を、まとめて独立系と呼びます。
いわゆる悪徳業者と呼ばれる業者もこの独立系に含まれるため、利用には十分注意が必要な種類のファクタリング会社といえるかもしれません。
とはいえ、ファクタリング会社の大部分がこの独立系のファクタリング会社です。
ファクタリング会社選びから、独立系を除いてしまうと、希望するような契約を結べるファクタリング会社は見つからないかもしれません。
また、悪徳業者がいるといっても、そこまで数が多いわけではありません。
ほとんどのファクタリング会社は、誠実な経営をしており、安心して利用することができます。
信用度という点ではより慎重に見極める必要がありますが、現実的には独立系のファクタリング会社も候補に入れて考える必要があるでしょう。
大手ファクタリング会社を利用する場合のメリットとデメリット
銀行系とノンバンク系のファクタリング会社を大手ファクタリング会社として考えた場合、大手ファクタリング会社には共通した特徴があります。
もちろんメリットもありますが、反面デメリットもありますので、そのあたりを説明していきましょう。
バックに上場企業がある安心感がメリット
大手ファクタリング会社は、親会社が上場企業であったり銀行であったりと、非常に安心して利用できるという大きなメリットがあります。
前述の通り、ファクタリング会社の中には悪徳業者もいますが、大手ファクタリング会社の場合その心配はありません。
また、細かなサービスが付随されている場合も多く、特に初めてファクタリングを利用するという場合には心強い存在といえるでしょう。
利用に制限があるのがデメリット
大手ファクタリング会社にはデメリットもあります。
実際に利用することを想定した場合、このデメリットの方が大きいかもしれません。
そのデメリットが契約内容や利用条件に制限が多いという点です。
まず、大手ファクタリング会社の多くは、個人事業主やフリーランスには対応していません。
さらに、取り扱う売掛債権の額面金額の下限も高い設定になっていることが多く、比較的額面金額の安い売掛債権では申し込めないという問題もあります。
そして大きな問題が、3社間ファクタリングが中心であるという点です。
特に銀行系のファクタリング会社の多くは3社間ファクタリングのみを取り扱っており、2社間ファクタリングは受け付けていません。
3社間ファクタリングは手数料を抑えられる反面、申し込みには取引先の協力も必要なため、申し込みのハードルが高いという特徴があります。
現実的にファクタリングを利用している企業の多くは2社間ファクタリングを利用しており、この2社間ファクタリングが利用できないというのは大きなデメリットといえるでしょう。
このほかにも審査が厳しい、現金化のスピードが遅いなどのデメリットもあるため、中小企業が利用するにはなかなかハードルが高いといえるでしょう。
上場企業系ファクタリング会社にこだわる必要はない
ファクタリング会社を探す場合は、上場企業であったり、バックに銀行やノンバンクがついていたりする大手ファクタリング会社にこだわる必要はないでしょう。
ファクタリング契約で重視すべきは現金化のスピードと手数料の高さです。
少なくとも現金化のスピードが遅い上場企業系のファクタリング会社を積極的に利用する意味はあまりないといえます。
ファクタリングを利用する場合は、複数のファクタリング会社に相談し、もっとも好条件で契約してくれる会社と契約するのがベストです。
手数料や現金化のスピード、さらに付帯条件などを加味し、もっとも自社にとって条件のいい契約を提示してくれたファクタリング会社と契約をしましょう。
悪徳業者を見抜くポイント
とはいえ、やはり悪徳業者は怖いもの。
悪徳業者に引っかからないために、悪徳業者を見抜くポイントをいくつか紹介しておきましょう。
まずは担当者の対応です。
ファクタリング契約において、疑問に感じる部分があれば当然質問をするべきです。
契約書にサインするのは、その契約書の内容をすべて理解し、納得してからというのが当然の対応でしょう。
もし不明点があれば、担当者に質問する形になりますが、そもそもこちらを騙そうとしている悪徳業者の契約書には、説明できない部分があるものです。
こちらの質問に真摯に答えず、はぐらかすような場合は、契約書にはサインしないようにしましょう。
ほかにも事務所の実体がなかったり、手数料がほかと比較してとんでもなく安かったりする場合などは注意が必要です。
悪徳業者を見抜くためにも、比較検討のためにも、複数のファクタリング会社から見積もりを取ることをおすすめします。
ファクタリングと上場企業についてのまとめ
ファクタリングは比較的新しい資金調達法です。
そのため現状では、上場企業であるファクタリング会社というのは多くはありません。
ファクタリング会社自体が上場企業ではなくとも、親会社などバックについている企業が上場企業であったり、銀行であったりという会社もあります。
こうしたバックが大きいファクタリング会社は信用度が高いファクタリング会社と言えるでしょう。
しかし、こうした大手のファクタリング会社は利用に関して条件や制限があるのも事実。
実際にファクタリング会社を探す場合は、上場企業や大手という看板にこだわらず、広い範囲から選ぶのがおすすめです。
ファクタリング会社選びをする場合は、複数社から見積もりを取り、悪徳業者に引っかからないよう、またより好条件で契約できるようにしましょう。