ファクタリング契約にはいろいろな種類がありますが、もっとも一般的な形が、売掛債権の譲渡契約です。売掛債権を譲渡することで、売掛金の早期現金化を図るという契約です。

利用する企業にとっては、ある程度大きな金額が動く契約となりますので、契約する以上、信頼できる優良ファクタリング会社と契約を結びたいところです。

では、優良なファクタリング会社とはどんな会社なのか？そんな疑問を持つ経営者の方も多いかと思います。

この記事では、優良なファクタリング会社の条件や、優良なファクタリング会社を見つける方法など、優良ファクタリング会社と契約するためのポイントを紹介していきたいと思います。

優良なファクタリング会社とは

ファクタリングを利用するには、ファクタリング会社と契約をする必要があります。同じ契約をするのであれば、優良とされるファクタリング会社を選びたいというのは誰しも考えることでしょう。

しかし、ここで難しいのが、何を根拠に優良なファクタリング会社とするかです。

ファクタリングを利用する企業には、ファクタリングを利用する理由があるかと思います。

とにかく急ぎで現金が欲しいという企業にとっては、何より現金化スピードが早いファクタリング会社が優良会社ですし、現金化のスピードよりも損失を抑えたいという企業にとっては手数料の安いファクタリング会社が優良会社となります。

ファクタリングの優良会社というのは、利用する企業がそれぞれの事情に合わせて判断するものであり、一概にここの会社が優良と断定できるものではありません。

この記事では特に特定のファクタリング会社名は紹介しませんが、優良会社を探すポイントや探し方に関して詳しく解説していきたいと思います。

優良ファクタリング会社の探し方

では、自社にとって優良なファクタリング会社は、どのようなポイントを重視して選ぶべきかをいくつか紹介していきましょう。

ファクタリング契約において重視したいポイントが、優良かどうかを判断するポイントとも重なりますので、これからファクタリング会社を探すという方も参考にしていただけるかと思います。

手数料が安い

まずはなんといっても手数料でしょう。ファクタリング契約において、手数料が必要になるのはどの契約でも共通しています。しかし、その手数料の%に関しては、そこまで共通していないのがファクタリングです。

例えば、金融機関などから資金融資を受けるなどの、「貸金契約」の場合、貸金業法という法律の中で、金利の上限が定められています。お金を貸す業者は、この貸金業法に則って業務を行うという誓約のもと貸金業者登録を行って業務を行います。

つまり、貸金契約の場合、どの金融業者と契約しても、金利に大きな差がつくことはないということになります。どの金融業者も法定金利の範囲内での貸し付けとなりますので、差が出ないわけです。

一方ファクタリング契約は、「債権譲渡契約」であり、貸金契約ではありません。貸金業者にとっての貸金業法のような、ファクタリングの業務に関する専用の法律は現状存在していません。

法律がないということは法定手数料もないということ。つまり、ファクタリング契約の手数料に関しては、ファクタリング会社ごとに独自に設定しているということになります。

だからこそ、手数料に着目したファクタリング会社探しも有効ということになります。

契約内容が充実している

ファクタリング契約においては、どうしても手数料ばかりを気にしてしまいがちですが、契約である以上契約内容をきちんと確認することが重要です。

ファクタリング契約において、特に注目したい契約内容は2つあります。償還請求権と債権譲渡登記に関する項目です。

債権譲渡登記に関しては、2社間ファクタリングの場合は契約内容に盛り込まれるのが一般的です。とはいえ、債権譲渡登記を行うということは、それだけ他社にファクタリングを利用していることが知られるリスクが高くなることにも繋がります。

ファクタリングにおいて、他社には知られたくないということを重要視する場合、債権譲渡登記なしで契約してくれるファクタリング会社が優良会社といえるでしょう。

償還請求権に関しては、あまり契約内容に盛り込まれない項目です。万が一売掛金が入金されなかった場合、利用企業が代わりに売掛金を支払う形となる契約ですので、利用企業にとってはリスクのある契約となります。

優良といわれているファクタリング会社では、まずこの償還請求権は契約に盛り込まれない「ノンリコース契約」となりますので、償還請求権の有無を優良会社かどうかの判断基準とする考え方もあるでしょう。

現金化のスピードが早い

とにかく急ぎで現金が欲しいという状況の場合、現金化スピードの早さこそが優良会社かどうかの判断基準となるでしょう。

近年ではファクタリング契約スピードが顕著となっており、即日現金化に対応可能というファクタリング会社も増えています。

急遽現金が必要という場合は、即日現金化対応など、とにかく早く入金してくれる会社こそが優良会社ということになるでしょう。

オンライン完結に対応している

近年では、ファクタリング契約もオンライン化が進んでいます。申し込みから契約まで、すべてオンラインで完結できる会社も増えており、これまで以上にスピーディーに利用できるようになっています。

オンライン完結であれば、わざわざ窓口を訪れる必要がなく、自社内からでも契約が可能。忙しくてなかなか時間が取れない経営者の方などは、オンライン完結こそが優良ファクタリング会社の条件となるかもしれません。

親会社が信頼できる

ファクタリング契約は金額が大きくなるケースもあり、ファクタリング会社が信用できる会社かどうかという点をもっとも重視するという経営者の方も多いようです。

ファクタリング会社の信頼度を見極める時に注目したいのが親会社の存在です。

ファクタリング会社の中には金融機関を親会社に持つ会社も多く、こうした会社は信用しやすいという方がい多いようです。金融系のファクタリング会社=優良というわけではありませんが、最低限悪徳業者ではないという証明にはなります。

どんな会社が経営しているのかという点も、優良会社を見極めるひとつのポイントとはなるでしょう。

優良ファクタリング会社を見つけるのが重要な理由

ここまでいろいろなケースにおける優良会社に見定め方を紹介してきましたが、実際ファクタリングを利用する際、優良会社かどうかという点はどの程度重視すべきなのか。この点を考えていきたいと思います。

ファクタリング会社を名乗る悪徳業者が存在する

上でも少し触れましたが、貸金業を行う会社は必ず貸金業者登録を行う必要があります。しかし、ファクタリングは貸金業ではないため、この貸金業者登録なしでも開業可能です。

登録なしで開業できるということは、極端な話誰でもいきなりファクタリング会社を名乗れるということです。つまり、闇金業者などの悪徳業者でもファクタリング会社を名乗って営業ができるということになります。

残念ながら、ファクタリング会社の中には一部悪徳業者が存在するのは事実です。ファクタリング契約に見せかけて、法外な金利の貸金契約を行い、違法な取り立て行為などを働く悪徳業者は存在します。

そんな悪徳業者に引っかからないためにも、ファクタリング会社の見極めは重要です。優良なファクタリング会社と健全な契約を結ぶことが重要になります。

同じファクタリング会社を継続的に利用することも多い

ファクタリングを複数回利用する場合、おすすめとなるのが同じファクタリング会社を利用することです。おすすめする理由は主に2つ。ひとつは審査が通りやすくなるということ、もうひとつは手数料が安くなることは期待できるという点です。

ファクタリング会社の審査は、利用企業がどれだけ信用できるかという点が重視されます。そうなると以前利用し、問題なくファクタリング契約が完了したという実績があれば、当然ですが審査にも通りやすくなります。ファクタリング会社から見ても優良顧客と見做されるわけです。

審査に通りやすいということは、信頼できる会社であるということ。信頼できる会社からの申し込みであれば、手数料が安くなる可能性があるのもまた当然です。

今後複数回同じ会社を利用するとなれば、最初に優良ファクタリング会社と契約するのは重要なポイントとなります。

優良なファクタリング会社のまとめ

ファクタリング契約をするのであれば優良会社と契約したいというのは、どの経営者の方も同じでしょう。すべての条件において、文句なく優良であるというファクタリング会社があれば問題ないのですが、そこまで突出したファクタリング会社というのもなかなか存在しないものです。

そこで注目したいのが、自社が何を求めているかという点。自社の希望にもっとも合わせてくれるファクタリング会社こそが、自社にとっての優良ファクタリング会社であり、おすすめのファクタリング会社となります。

ファクタリングを利用するタイミングでの自社の事情を考え、もっとも有利な契約を提示してくれる優良ファクタリング会社を選びましょう。