数多く存在するファクタリング会社を比較して、より良いところと契約したいと思う企業や個人事業主は多いのではないでしょうか。しかし、どんなポイントでファクタリング会社を比較すべきかわからず、困ってしまう場合もあります。
この記事では、そんな皆様のお役に立てるよう、比較のポイントや注意事項をわかりやすく説明します。
ファクタリング会社は比較して選びたい
売掛金を現金化できるファクタリング会社を選ぶ際は、数社を比較検討して選びたいものです。なぜならば、ファクタリング会社は数多く存在し、会社ごとに違いがあるからです。
ここでファクタリング会社による違いを挙げてみました。
・手数料
・資金調達のスピード
・オンライン対応
・必要書類
・審査のスピード
・審査の内容
手数料はファクタリング会社によって異なります。当然ながら、なるべく安い方が良いものです。また、売掛金を現金化するスピードも会社による違いが考えられます。こちらもスピーディーであれば、ありがたいものです。
さらに、手軽にオンライン対応ができること、用意しやすい必要書類であること、審査がスピーディーで通りやすいことも利用する方にとっては、ありがたいものです。
ファクタリング会社を選ぶ際は、こうした点を比較して信頼できる会社を選びましょう。
ファクタリング会社比較のポイント
ここからは、上記で挙げた違いを元にファクタリング会社を比較するポイントとして取り上げました。
・手数料がどのくらいか
・現金化まではスピーディーか
・どんな書類が必要か
・オンライン対応はあるか
・審査通過率が高いか
手数料がどのくらいか
ファクタリング会社の資金源は手数料です。そのため、手数料は必ず取られますが、会社によって額が異なるので、比較ポイントになります。
手数料には相場があります。ファクタリング会社との2社間のみで行われる2社間ファクタリングの場合は、10~30%です。そして、その組み合わせに取引先の会社が加わる3社間ファクタリングの場合は、1~9%です。
2社間ファクタリングの手数料が高いのは、売掛金の回収のリスクが高いからです。売掛金の企業が加わる3社間ファクタリングの場合は、売掛金を回収できる可能性が高いです。しかし、売掛先の企業が加わらない2社間での支払いは売掛先から利用者に入金→利用者からファクタリング会社に送金、となるため売掛金を回収できないことも考えられます。
手数料の安い会社を選びたい場合は、複数の会社で見積もりを出し、手数料を比較してみてください。
また、キャンペーンが展開されていれば、通常よりも手数料が安くなることもあります。たとえば、〇月×日まで手数料10%オフなどが考えられます。こうしたキャンペーンをも逃さないようにしましょう。
そして、手数料は売掛先の企業の信用度によっても異なります。信用度の高い企業であれば、売掛金回収のリスクが減るので、手数料が安くなります。
現金化まではスピーディーか
現金化までのスピードもファクタリング会社の比較ポイントの一つです。とくに支払いがたまっている場合は、現金化が早い方が助かります。
会社によっては即日入金の場合もありますが、1週間から1ヶ月かかる場合もあります。詳しくはHPで確認してみてください。
どんな必要書類があるか
審査のための必要書類も比較対象になります。これらの書類もファクタリング会社によって異なる場合があります。HPをチェックして書類を確認してみましょう。
書類をすぐにそろえられなければ、審査を受ける時期が遅くなるので、当然ながら売掛金の現金化も遅くなってしまいます。
一般的に必要書類として要求されるものは、以下です。
・法人であれば登記簿謄本
・印鑑証明書
・本人確認書類
・決算書
・取引履歴が確認可能な銀行口座通帳
・売掛先との基本契約書
・3社間ファクタリングの場合は売掛先との売買契約書
・売掛金を証明できる請求書など
オンライン対応があるか
オンライン対応ができるか否かも比較対象です。オンライン対応のファクタリング会社であれば、手続きがオンラインでスムーズに行えます。
また、オンライン完結ならば連絡のスピードも早いので、助かります。面談がある場合もオンラインでスムーズにできるので、出向く必要がありません。
審査通過率が高いか
審査通過率の高さも重要な比較対象です。その確率はファクタリング会社のHPに書いてあります。審査を通過しないとファクタリングサービスを受けられないので、通過率の高い方が助かります。
ファクタリング会社によっては、他社で断られた場合でも審査を通過できる基準のところもあります。
ファクタリング会社を比較する際の注意事項
ここからは、ファクタリング会社を比較する際の注意事項を2つお伝えします。
・貸金業者の可能性
・比較サイトで気を付けたいこと
貸金業者でないか通常のファクタリング会社と比較する
ファクタリング会社のサイトを比較する際は、ファクタリング会社を装った貸金業者の可能性についても確認してみてください。通常のファクタリング会社の場合と比較するとわかりやすいです。
世の中には、悪質な貸金業者が存在するものです。実際に被害にあった例は多く、国としても注意喚起を促しています。
悪質なファクタリングサービスを装った貸金業者を見極めるポイントです。
1. 他社と比較してあまりに安い手数料
2. 見積書や契約書がない
3. 対面でのやりとりを拒否する
4. 償還請求権がある契約を結ぼうとする
5. HPがなく住所や電話番号も不透明
6. 分割返済が可能
これらの事項は、一般的なファクタリングサービスの会社と比較すると異なることばかりです。
1.他社と比較してあまりに安い手数料
手数料については比較ポイントで説明しました。それと比較してあまりに安い手数料はあり得ないことです。たとえば、上記で説明した2社間ファクタリングの相場は10~30%ですが、それよりも低い2%などは安すぎます。
仮にこうした安すぎる手数料のファクタリング会社を見つけたら、ヤミ金業者の可能性が考えられます。契約は思いとどまった方が賢明です。
2.見積書や契約書がない
見積書や契約書がないファクタリング会社も怪しいものです。
通常は、「債権譲渡契約書」や「売買契約書」で契約を結びます。そして、見積書を作成して契約内容を確認し合います。
こうした作業を行わないのは証拠を残さないためです。予め、トラブルになることを想定したうえで契約を結ぼうとしている可能性があります。
こうした契約は、通常のファクタリング会社と比較するとあり得ないものです。
3.対面でのやりとりを拒否する
オンライン完結型の場合は問題ありませんが、対面でのやりとりを拒否する場合も通常のファクタリング会社と比較すると怪しいです。通常であれば、大事な契約なので、対面かオンラインの顔出しできちんと説明するはずです。
先方から、対面を提案して拒否されるようであれば、やましいことがあり、顔を見られたくないためと考えられます。違法なヤミ金業者も可能性も否めません。
4.償還請求権がある契約を結ぼうとする
償還請求権とは、万が一、売掛金の会社が倒産した場合、ファクタリング会社が利用者に売掛金を請求する権利です。
通常の場合は、償還請求権のないノンリコースで契約します。そのため、償還請求権ありの契約を結ぶのは、通常のファクタリング会社と比較すると怪しいです。
また、悪徳なヤミ金業者の場合、ノンリコースの契約を装って、償還請求権ありのウィズリコースの契約をさせる手口も考えられます。
5.HPがなく住所や電話番号も不透明
通常のファクタリング会社は、信用を得るためにHPがあります。しかし、ヤミ金業者のような悪徳会社の場合は、あえてHPを作成せず、SNSなどで利用者に近づきます。こうした手口も通常の会社と比較すると考えられないものです。
HPがないため、住所や電話番号が不透明です。できるだけ情報を公開せず、困ったことがあれば姿を隠すためと考えられます。
6.分割返済が可能
分割返済が可能なのは、貸金業者だからです。通常のファクタリング会社であれば、分割払いは不可能です。
なぜならば、ファクタリングは借金ではなく、売掛金の売買契約です。そのため、分割払いはできません。このように、通常のファクタリング会社と比較すれば、その違法性がわかります。
実際に資金繰りに困っている場合は、分割払いの方が楽と思いがちです。しかし、そこに潜んでいるのは、悪質な業者の手口です。
比較サイトは要注意
いくつかファクタリング会社を比較する場合、比較サイトを見る事があります。しかし、それは要注意です。
なぜならば、比較サイトは、予め企業が用意している可能性が高いからです。たとえば、自社に誘導するために作成しているケースもあります。
または、紹介報酬を受け取り、高報酬の会社から順にランキングしているケースも考えられます。
ファクタリング会社の比較は可能かどうかについてのまとめ
ファクタリング会社を比較するには、手数料など、さまざまなポイントを照らし合わせる必要があります。
また、通常のファクタリング会社と比較すると、怪しい対応を取るファクタリング会社の存在が見えます。そんな場合は、ヤミ金業者の可能性ありです。
さらに比較サイトも注意が必要です。自社に導くためであったり、企業から報酬をもらい、高報酬のところをランキング上位にしていたりする場合もあります。
ヤミ業者に気を付けて正しい取引をしましょう。