資金調達方法として、ファクタリングを利用する法人代表者も増えています。
保有する売掛債権を現金化する方法で、借入ではありません。
よって返済する必要もないです。
ファクタリングサービスを行っているところはいろいろとあります。
その中でもやはり安心して利用したければ、大手のところがいいと思う法人代表者も多いでしょう。
ここではファクタリング業界の大手とはどんなところか、利用するメリットや選び方のポイントについてみていきます。
大手のファクタリング会社とは?
「大手のファクタリング会社」とは言いますが、具体的にどのようなところが該当するのでしょうか?
基準があるのか、一般的にどんな企業を「大手」と呼んでいるのかについてまずは見ていきます。
明確な基準はなし
何をもって「大手ファクタリング」と呼ぶか、別に業界的には明確な決まりはありません。
インターネットで検索をかけると「おすすめ大手ファクタリング会社ランキング」のようなサイトが散見されます。
サイトによって紹介されている会社が、別のサイトでは対象外になっていることも珍しくありません。
いくつかの条件を参考にしている
ではポータルサイトで「大手」とどう判断しているか、それは各企業の公式ホームページに掲載されている情報がベースです。
例えば金融機関の系列や資本金が多い、実績が高いなどです。
実績で見ると、数万件単位の取引実績があると大手と紹介される傾向が見られます。
また買取実績で見ると、1,000億円前後の申込額があると大手として紹介されやすいです。
金融機関の系列でファクタリングサービスを展開しているところも大手としてよく紹介されます。
メガバンクのほかにもその地域では良く知られた地方銀行の系列のファクタリング会社も少なくありません。
普段特定の銀行と付き合いのある法人であれば、このような系列のファクタリングを選ぶのもおすすめです。
またノンバンク系でも知名度の高い大手の系列の会社が見受けられるので、こちらの利用も検討してみるといいでしょう。
大手ファクタリング会社を利用するメリット
大手を利用するのがおすすめな理由として、大手ならではのメリットがあるからです。
どんなメリットがあるのか、主な要素をピックアップしてみたところ以下のような項目が考えられます。
1.信頼できる
2.大口の取引に対応
3.手数料が安い
信頼できる
やはり大手を利用する上で無視できないのは、信頼性の高さではないでしょうか?
大手の場合、これまでの取引実績が豊富です。
ノウハウが蓄積されているので、自分たちの条件に見合ったサービスを提供してくれるでしょう。
社員教育も徹底されている可能性が高いです。
初回利用者に対して丁寧に説明してくれ、こちらの質問にも親身になって対応してくれる可能性が高いです。
納得の上でファクタリングサービスを利用できるでしょう。
大口の取引に対応
大手の場合、資金力も潤沢なケースが多いです。
つまりこちらがそれなりの大口の売掛債権を有している場合でも、しっかり買取してもらえる可能性は高いです。
大手になれば、数億円単位の資金調達にも対応してもらえるでしょう。
特に建設業や製造業を営んでいる法人の場合、設備投資でまとまった資金が必要な事態も十分想定できます。
そんなニーズにも大手であれば、こちらの希望通りに応えてくれる確率は高いといえます。
手数料が安い
ファクタリングは売掛債権を額面通りに買い取るわけではありません。
手数料を取らないと、会社に利益が舞い込んでこないからです。
効率的に売掛債権を現金化するためには、手数料の低いところに申し込むべきです。
大手の場合、総じて手数料は低めの傾向が見られます。
取引実績が豊富で資金力もあるので、多くのコストを取る必要がないわけです。
ただし審査はその分、厳しめの傾向があるので注意が必要です。
また大手=手数料が低いとは限らないので、個別の会社で条件をチェックしてください。
大手からどこを選ぶ?ファクタリング会社選びのポイント
初心者の方を中心に「やっぱり大手の方が安心」と考える人が多いようです。
大手を中心に申し込み先を絞り込むのも一つの方法です。
しかし大手と一言で言っても、候補はまだまだ多いです。
大手の中から申し込み先をどこにするか、選択にあたってのポイントがいくつかあります。
1.取引スタイル
2.手数料
3.限度額
4.資本金
5.償還請求権の有無
6.信頼性
7.現金化までの日数
以上どこを重視すればいいかについて解説しますので、参考にしてください。
取引スタイル
ファクタリングは2社間と3社間の2種類の手法があります。
2社間とは法人とファクタリング会社の直接取引のスタイルで、取引先に知られることはありません。
一方3社間の場合、取引先に売掛債権をファクタリング会社に譲渡することを通告しなければなりません。
取引先に知られずに売掛金を現金化したければ2社間のスタイルを取っているところを利用するといいでしょう。
ただし2社間は手数料が高めに設定されています。
取引先に知られても構わなければ、3社間のところを選ぶのがおすすめです。
手数料
手数料も申し込み先を絞り込むのに忘れてはならない項目です。
大手は総じて手数料は中小のところと比較して低めに設定されています。
しかしその中でも多少の差はありますので、無駄なコストを避けたければできるだけ手数料の安いところを見つけてください。
一般的な傾向として、相場は以下のようになります。
2社間の場合にはやや手数料は高く10~30%が相場といわれています。
一方3社間になると1~9%と手数料コストはかなり圧縮されます。
限度額
特にある程度まとまった債権の現金化を目指しているのであれば、買取限度額はチェックしておくべきです。
自分たちの希望する買取額まで対応しているかは、各業者の公式ホームページに掲載されているはずです。
大手であれば、資金力が潤沢なのでそれなりのまとまった資金でも融通してくれる可能性が高いです。
場合によっては数億円単位の買取にも債権が良質であれば対応してもらえるかもしれません。
一方数十万円程度の小口の買取を希望するのであれば、何も大手にこだわる必要はないです。
中小の方がむしろフットワークが軽く、スムーズな現金化が期待できる場合もあります。
資本金
大手にこだわりたいというのであれば、資本金の多少もチェックしておくといいです。
公式サイトの会社概要をみれば、資本金に関する掲載があるでしょう。
一般的に見て資本金が大きければ、それだけ事業を進めるための下でのお金がたくさんあることを意味します。
経営基盤が盤石で、安定した経営ができていると推測できます。
償還請求権の有無
2社間を選択する場合、償還請求権の有無はチェックしておきましょう。
償還請求権とは万が一売掛先企業が倒産し売掛債権の回収ができなくなった場合、利用者に請求できる権利のことです。
つまり償還請求権ありのファクタリングを利用した場合、後日売掛先が売掛金の支払いをしなければ、自分たちがその金額を負担しなければなりません。
償還請求権の有無は、申し込み前に確認しておきたいところです。
もしこの部分を見落としていると、後日お金を請求され資金繰りがとたんに厳しくなるといったことも起こりえます。
信頼性
大手の場合、その中でも信頼性の高いところで取引したいと思うでしょう。
信頼性を推し量る物差しはいくつかあります。
取引実績や業歴などが想定されます。
業歴はかなり重要で、長ければそれだけ利用者から信頼されていて、顧客を多く抱えているから長く営業できていると判断できます。
また金融機関との連携実績についてもチェックしましょう。
金融機関と密に取引しているところは、それだけ信用力があると推測できます。
金融機関は取引先に対しては、厳しい審査を行います。
そのうえで連携しているのですから、信頼性は高いといえるでしょう。
現金化までの日数
ファクタリングのいいところは、スピーディに現金調達できるところです。
銀行融資などでは1カ月前後かかるのが、ファクタリングであれば最短即日融資も可能です。
大手は中小と比較して手数料が安めに設定されがちで、その分審査にも若干時間のかかる傾向が見られます。
しかし大手と呼ばれるところでも、短期間で現金化してくれるところもあります。
一部最短12時間や24時間で資金確保できるような会社も見られます。
急な出費でできるだけ早く資金調達を希望しているのであれば、このような短時間で現金化してもらえるところを選びましょう。
まとめ:信頼性重視なら大手を利用しよう
ファクタリングの中でも特に信頼性を重視する経営者の方もいるでしょう。
安心してファクタリングサービスを利用したければ、大手の中から申し込み先を絞り込むことです。
ここで紹介した選び方のポイントを押さえたうえで、ファクタリングによるスムーズな資金確保を目指しませんか?