ファクタリングFactoring

2023.06.14

ファクタリングでオフバランス化が出来る?仕組みを詳しく解説します!

銀行や金融機関からの融資を受けるにあたって、貸借対照表は非常に重要な要素となっています。
銀行や金融機関の審査には、借り入れ希望者の信用情報を加味して貸し付け可能額や返済リスクなどを確定します。
この、信用情報の審査を通過しやすく、企業の価値を上げるための方法として、オフバランスという方法があります。
また、このオフバランスをファクタリングによって実現することが出来る仕組みに関して、この記事で詳しく解説していきます。

ファクタリングを検討されている事業者様や、銀行や金融機関からの融資を検討されている事業者様は、是非この記事を通して、企業価値の向上も兼ねてファクタリングによるオフバランスに関してご理解いただけましたら幸いです。

オフバランスとは

オフバランスとは、資産を貸借対照表から切り離すことを意味します。
オフバランスのバランスは、貸借対照表を意味するバランスシートを指しています。
貸借対照表とは財務諸表の一つであり、資産、負債、資本の比率や状態を示す表です。

そのため、オフバランスを図ることによって貸借対照表上の資産を減らし、総資産に対する利益率を向上させることが出来ます。
総資産利益率は、下記の計算式で算出することが出来ます。

総資産利益率=当期純利益率÷総資産

この、総資産利益率を向上させることで、より少ない資産で利益を効率よく上げているという評価が得られますので、銀行や金融機関からの審査においても企業価値が向上されます。
これが、オフバランス化を図る目的の一つとなっています、

また、このオフバランス化を、ファクタリングを活用することで効率よく実施することが出来ますので、次項より解説していきます。

ファクタリングでオフバランスすると

前述の通り、総資産利益率を向上させて、貸借対照表上で少ない資産で効率よく利益を上げている状態にすることで、企業価値を向上させることを、オフバランス化と言います。

本稿では、このオフバランス化をファクタリングで実施できるケースに関して、解説していきます。
また、本稿ではファクタリングで資金調達した場合と、融資で資金調達した場合の違いを具体的に解説していきます。

・ファクタリングで資金調達した場合
・融資で資金調達した場合

では、それぞれのケースを解説していきます。

ファクタリングで資金調達した場合

例えば以下の貸借対照表の企業が売掛金100万円を10%の手数料でファクタリングして、現金化したとします。

借方
現金:500万円
売掛金:100万円
借方合計:600万円

貸方
借入金:100万円
資本金:500万円
貸方合計:600万円

売掛先から支払いがある期日まで待てば、売掛債権額面の100万円がそのまま入金されて利益になりますが、ここでファクタリングを利用することによって手数料を支払えば、10万円差し引いた90万円が利益になります。
そして、貸借対照表は下記のように変化します。

借方
現金:590万円
借方合計:590万円

貸方
借入金:100万円
資本金:490万円
貸方合計:590万円

利益は90万円になり、総資産の合計は590万円になります。
又、総資産利益率は下記のようになります。

総資産利益率=利益90万円÷総資産額590万円×100%=15.25%

融資で資金調達した場合

先程のファクタリングのケースと同じく、銀行から100万円の資金調達した場合、先ほどとは異なり借方と貸方のどちらも以下の通り100万円分増えます。

借方
現金:600万円
売掛金:100万円
借方合計:700万円

貸方
借入金:200万円
資本金:500万円
貸方合計:700万円

借り入れによる資金調達の場合には、利益は100万円のまま変化がなく、総資産額は100万円プラスした700万円に増えました。
併せて総資産利益率は下記のようになります。

総資産利益率=利益100万円÷総資産額700万円×100%=14.28%

このように、ファクタリングと銀行融資で同額の100万円を資金調達した場合に関して、ファクタリングの場合は総資産利益率15.25%、銀行融資の場合は14.28%となっており、1%程の差が出ていることが分かります。

このように、ファクタリングの方が総資産利益率を上昇させることが出来ていますので、オフバランス化には適しているということになります。

ファクタリングでオフバランスするメリット

ここまで解説してきた通り、銀行からの融資と比較して、ファクタリングの方が総資産利益率を向上させやすく、オフバランス化に適しています。

本稿ではファクタリングでオフバランスするメリットに関して詳しく解説していきます。
主なメリットとしては下記になります。

・企業価値の向上
・経営の健全化
・総資産利益率の改善
・自己資本比率の改善
・融資が受けやすくなる

では、一つずつ解説していきます。

企業価値の向上

ファクタリングでオフバランスすることで、企業価値を向上させることが出来ます。
銀行や金融機関の目線としては、より少ない資本で効率よく利益を上げている事業は評価が高く、貸し付けを実施したとしても問題なく返済が実施される可能性が高いと評価されます。

経営の健全化

ファクタリングすることで、本来計上されるはずだった資産がオフバランス化されることで、貸借対照表がスリム化出来ますので、経営状態をより良好に見せることが出来ます。
売掛金は支払いサイトに応じて現金化されますが、現金化までの期間に関しては、貸借対照表上の資産に加算されます。

そのため、ファクタリングによって貸借対照表からオフバランス化することで資産額を抑えることが出来て、健全な経営状態を保つことに繋がります。

総資産利益率の改善

ファクタリングによるオフバランス化で、総資産利益率を改善できます。
総資産利益率を向上させるためには資産を減らす必要がありますが、ファクタリングであれば本来資産として計上される売掛金を先んじて現金化して、更に借入金の返済に充てることが出来るため、これによって総資産利益率を向上させることが可能です。

自己資本比率の改善

ファクタリングによるオフバランス化で、自己資本比率も併せて改善できます。
自己資本比率とは、純資産と資産との比率になります。
純資産とは、返済義務のないお金であり、いわゆる資本金にあたります。
自己資本比率が高いということは、この純資産の割合が高い状態であり、健全な経営が出来ている状態と判断されます。

一方で、銀行などからの融資が多くなると資産の割合が増えて、自己資本比率は下がりますので、経営状況が不安定だと判断されます。

ファクタリングで、保有する資産を現金化することで、売掛債権という資産を現金に換え、この現金で借入金を返済することで、資産と負債を減少させて、自己資本比率を高めることが出来ます。

融資が受けやすくなる

オフバランス化を図ることによって、純資産利益率や自己資本比率を向上させ、経営が健全化します。
この経営の健全化によって銀行からの評価も向上します、

結果として、ファクタリングによりオフバランス化は銀行からの審査に通過しやすくなり、融資が受けやすくなるというメリットがあります。

ファクタリングでオフバランスするデメリット

前述の通り、ファクタリングによるオフバランス化によって、様々なメリットを享受することが出来ます。
一方で、ファクタリングによるオフバランスにはデメリットも存在しますので、本稿ではファクタリングによるオフバランスのデメリットに関して、詳しく解説していきます。

手数料

前述の通り、ファクタリングによるオフバランス化には様々なメリットがありますが、ファクタリングには手数料が掛かってくるというデメリットがあります。
ファクタリングの手数料相場は、2社間ファクタリングで10%から20%、3社間ファクタリングで1%から9%となっています。

多くの事業者は売掛債権の売買を売掛先に知られるリスクがある3社間ファクタリングを活用するにはハードルが高いため、2社間ファクタリングを検討されるのですが、この手数料を加味せずファクタリングを繰り返し利用することで、本来得られるはずであった利益を損なう危険性がありますので、注意が必要です。

ファクタリングを活用したオフバランス化に関しては、大部分の売掛債権を継続的にファクタリングしていくのではなく、一部の売掛債権を一時的にファクタリングするなど、長期的な利用は控えるようにしましょう。

ファクタリングでオフバランスする注意点

ファクタリングを活用してオフバランス化を実現するためには、前述の通りファクタリングに手数料がかかる点を加味した上で、少しでも手数料が抑えられるファクタリング会社の選定が非常に重要です。

本稿では、ファクタリングでオフバランス化を実施する上での注意点を解説していきます。

事前に相見積もりを取る

ファクタリングは銀行融資のような貸付ではありませんので、同時に複数のファクタリング会社に申し込みを実施しても問題ありません。

そのため、同一の売掛債権で複数のファクタリング会社に申し込みをして、相見積もりを取ったうえで、最も手数料率の低いファクタリング会社に依頼するようにしましょう。

ファクタリングでオフバランス化が出来る?のまとめ

ファクタリングでオフバランスするメリット
・企業価値の向上
・経営の健全化
・総資産利益率の改善
・自己資本比率の改善
・融資が受けやすくなる

ファクタリングでオフバランスするデメリット
・手数料

ファクタリングでオフバランスする注意点
・事前に相見積もりを取る

この記事では、オフバランスの意味から、ファクタリングでオフバランス化が出来る実例、併せてオフバランス化によって得られるメリットを解説してきました。

オフバランス化によって企業価値の向上や経営の健全化が図れますし、純資産利益率や自己資本比率も改善されます。
これらの改善によって銀行の評価が向上し、融資を受けやすくなります。

一方で、ファクタリングには手数料がかかりますので、オフバランス化を図る為のファクタリングはあくまで一時的な利用に留め、利益率を損なわないようにする工夫が必要になります。

又、この手数料を抑えるために、複数のファクタリング会派に同一の売掛債権の相見積もりをとっておき、最も手数料が低いファクタリング会社を選定しておくことで、リスクを低減することが出来ます、

この記事を最後までご一読頂いた事業者様は、企業価値の向上のためにファクタリングでのオフバランス化をご検討頂けましたら幸いです。

最近の投稿

カテゴリー

人気記事

まだデータがありません。

\お電話でのお問合わせはこちらから/

0120-843-075

平日 9:00~19:00

\フォームからのお問合わせはこちらから/

お問い合わせお問い合わせ

24時間いつでも受付ております。
お気軽にお問合わせください。